新戦国策1-1、恵王、顔率(がんそつ)が斉王に九鼎を渡さないようにする話

 ということで東周に入りました。 恵王(けいおう)はどうやら紀元前670~前650あたりの人のようですね。 そうなると西周は戦国時代で秦に圧迫されて大変だとか言ってましたが、東周はもっと古代で春秋時代の話がメインとなりそうです。 恵王 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%81%B5%E7%8E%8B_(%E5%91%A8)  ということで結構…

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新戦国策1-2、趙累(ちょうるい)が巧みに景翠(けいすい)を動かして宜陽落城後に漁夫の利を得させる話

 ということで、前回は顔率(がんそつ)がとんち話によって斉王に援軍を出させた挙句に九鼎(きゅうてい)は渡さないで済ませるという話でした。  秦は韓の邑(ゆう、村)である宜陽(ぎよう)を攻めた。 周君は趙累(ちょうるい)に言った。 「そなたはどのように思うか」 これに答えた。 「宜陽は必ずや落ちることでしょう」 周君は言った。 「あの城は広大で、有能な兵卒十万、糧食は数年…

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新戦国策1-3、ある人が韓に何もしない事が一番利益が大きいですよと説く話

 ということで前回は趙累(ちょうるい)がこんがらがった状況を巧みに解決していくと。楚の景翠(けいすい)に秦を攻めさせて功績と宝をいろいろ取らせて、さらには周から恩を売って貸しを作るという離れ業ですね。そういう話でした。 今回は非常に短いです。  東周は西周と戦い、韓は西周を救った。 とある策士が東周のために韓に言った。 「西周は元々天子の国であり、名器や宝物が数多くあり…

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新戦国策1-4、齊明(せいめい)が楚韓にもっと東周は西周を攻めるように促させる話

 ということで前回は東周に味方していたある人が韓に、西周には協力しない方がいいですよと。そうすれば東周には感謝されるし西周からは宝が足りないかともっともらえるようになりますからと勧めるという話でした。これによって体質に影響が出る韓が一番割を食っていると。  東周が西周と争いを始めたため、西周は楚・韓と和平を結び己の味方としようとした。 齊明(せいめい)は東周君に言った。…

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新戦国策1ー5、蘇子が西周へ行って東周の水不足を解決する話の解説

 今31ページなんですけど、40日でこれだからまあひいき目に見ても一日1ページ程度。で、この本が944ページですから(笑)、まあ三年で1095日ですから、本当にそのくらいかかるかもなあと思ってます(笑) まあそれもおもしろいかなと(笑)気長にやろうかなあ。  ということで前回は齊明(せいめい)という人が西周・楚・韓の同盟に対してくさびを打ち込むと。西周はお金持ってるかもしれ…

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新戦国策1-6、蘇厲(それい)が楚に行きたくない相国の手助けをする話

 ということで前回は蘇子(恐らく蘇秦)が西周の川下に水流さない政策によって困った東周を救い、さらには両国からお金をもらうと。そういう話でした。  楚の昭獻(しょうけん、獻は献の旧字体)という臣が、とある用事で陽翟(ようてき)という場所にいた。周君は(楚は大国であり敬意を払う必要があったので)相国(しょうこく、今でいう大臣や首相)を行かせようとした。相国は行きたくないと思…

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新戦国策1-7、史黶(しえん)が周君に韓から土地をもらって急場をしのごうという話

 ということで前回は、周の相国が楚への挨拶に行きたくないと。そこで楚厲(それい)という人がやってきて周君に行かないで済むように説得するという話でした。  秦が道を周に借りて韓を討とうとした。 周は、もし道を貸せば韓に憎まれるし、貸さなければ秦に憎まれることになることを恐れた。史黶(しえん、黶は厭世の厭に黒)は周君に言った。 「周君はどうして韓の相国である公叔(こうしゅく…

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新戦国策1-8、ある人が楚王に周を怒らない方がいいですよと勧める話

 ということで前回は史黶(しえん)が韓から土地をもらうことで急場をしのごうと献策すると。まあ苦肉の策だよねという話でした。  楚が韓の雍氏(ようし)を攻めた。(秦は韓の味方をしたため)周は秦・韓に米を送った。楚王は周のことを怒り、周君はこれを悩みとした。 ある人が周のために楚王に言った。 「王の国の強さでもって周を叱ったならば、周はこれを恐れて糧食を送ったところの国へ(…

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新戦国策1-9、蘇厲(それい)が兄である蘇秦と周を両方助ける話

 前回は短気は損気ということで、楚王が周を怒ったらそれ止めた方がいいですよと言われるという話でした。  蘇秦(そしん)の弟である蘇厲(それい)が周最(しゅうしゅ)のために蘇秦に言った。 「周王に告げ、周最(しゅうしゅ)に担当させ、土地を割譲して魏・趙と同盟することを許可させ、その事実を突きつけて斉王を敢えて怒らせて、斉と同盟するという方法に勝るやり方はないだろう。斉と同…

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新戦国策1-10、ある人が周最に言って韓・魏両国の宰相となりなさいという話

 ということで前回は蘇厲(それい)が兄である蘇秦と周、周最(しゅうしゅ)のためにアドバイスをして両方立てると。何か含みがあるんでしょうが、今一つそこまではわかりませんでした。  ある人が周最(しゅうしゅ)に言った。 「趙が仇赫(きゅうかく)を宋で相とさせているのは、秦が趙・宋に応じて韓・魏・斉の三国を破ろうとする思惑があるものと思われます。その三国がもしも破れなければ、…

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新戦国策1-11、ある人が魏王に、斉に一泡吹かせようぜという話

 ということで前回は、周最(しゅうしゅ)が韓と魏の宰相を兼ねることで秦・趙の同盟に対抗する、それどころか亀裂を入れると。そういう話でした。  ある人が周最(しゅうしゅ)のために魏王に言った。 「秦が、趙が斉と戦うことをはばかっていることを知るやいなや、斉・趙が同盟することを恐れて裏で必ずや趙を強くしようとします(つまり趙が強くなれば、強国である斉と同盟をする必要がなくな…

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新戦国策1-12、ある人が周最に斉に行くよう勧める話

 ということで前回は、ある人が魏王に斉に一泡吹かせようぜと。 趙と秦とが斉を敵にすると見せかけつつ、実は相手が先に裏切って斉の味方につくんじゃないか? と疑心暗鬼になっていることで事態が進まないと。そこで魏が斉と組む、と見せかけて斉を襲おうぜと。斉と同盟を組むことも斉を襲うことも可能になると。そういうお話でした。  ある人が周最(しゅうしゅ)に言った。 「魏王が国を先生…

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新戦国策1-13、鄭朝(ていちょう)が趙の太卜(たいぼく)を買収し、周に土地を返させる話

 ということで、前回はある人が周最(しゅうしゅ)は斉に行った方がいいですよと勧める話でした。この時期は孟嘗君(もうしょうくん)も斉から魏に来ており、その時期というのは斉が燕によって滅亡寸前まで追い詰められる、その直前という話でした。  趙が周の祭地(さいち、儀式などの時に使う土地)を奪った。周君はこれを憂えて鄭朝(ていちょう)に告げた。鄭朝は言った。 「わが君はこの事を…

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新戦国策1-14、杜赫(とかせき)が周君に楚将の景翠(けいすい)を推挙する話

 ということで、前回は鄭朝(ていちょう)という人が占いを利用して趙から周へと土地を返させるという話でした。  杜赫(とかせき)が楚将である景翠(けいすい)を周に重んじられるようにしよう(さらには楚の言い分を周によく聞かせられるようにしよう)として、周君に言った。 「周君の国は小さいものですから、諸侯に重宝や珠玉を尽くしたりして仕えるようなことはよくよく考えてするようにし…

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新戦国策1-15、ある人が周の相国に、斉と秦の間で工作して周の価値を高めろと言った話

 ということで前回は杜赫(とかせき)が楚将である景翠(けいすい)を周に重んじられるようにしようとした話です。他国の武将を用いられるようにするということがいかに危ういかという話ですね。  韓・魏・斉の三国が秦に当たり、その攻撃を防いだ。周ではその相国を秦に行かせようとしたが、秦の方で軽く扱われるのではないかと思って行くのを留めた。 ある人が相国に言った。 「秦が軽く扱うか…

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新戦国策1-16、馮雎(ふうしょ)が東周に逃げた昌他(しょうた)の信用を失墜させる話

 ということで前回は、秦と斉という二大大国があり、周はそのどちらについても自分の価値を高めることができるよと。人脈工作というか、国脈工作というか、そういう話でした。  昌他(しょうた)が西周を逃げて東周へ行き、西周の情報をことごとく東周に告げた。東周はこれを大いに喜び、西周は大いに怒った。 西周の馮雎(ふうしょ)が言った。 「私がこれを殺して差し上げましょう。 わが君は…

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新戦国策1-17、昭翦(しょうせん)が気づけば死地にいたという話

 ということで前回は、昌他(しょうた)という人物が西周を逃げて東周に行って機密をばらしまくってたわけですが、この人を東周に始末させようということで西周の馮雎(ふうしょ)という人が手を打つという話でした。確かに始末することは重要なんですけど、バラした情報にも意味がないようにもっていくというのがミソですね。  昭翦(しょうせん)は楚の相(しょう、宰相などの相。大臣くらいの意…

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新戦国策1-18、秦の将である呂禮(りょれい)がある意図を持った勢力によって斉の宰相となるという話 改

 ということで前回は昭翦(しょうせん)という楚の人があんた西周から暗殺されますよ→東周からも狙われるかもと気付いて、こりゃ仲良くしとこうと東周と仲良くすることを決意するという話でした。仲が良ければ狙われることはなくなる。いてもらわないと困る存在となる。それが重要という話でした。  ある人が周最(しゅうしゅ)のために秦の将である呂禮(りょれい、禮は礼の旧字体)に言った。 …

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新戦国策1-19、ある人が孟嘗君(もうしょうくん)をけしかけて戦争を引き起こそうとする話

 ということでまた元に戻りたいと思います。 前回の話は、呂禮(りょれい)という秦の将が釣られて斉へ行き、うまい話うまい話と追って行ったら斉からも出て行かざるを得なくなるという話でした。  ある人が薛公(せつこう、孟嘗君、もうしょうくんのこと)に言った。 「周最(しゅうしゅ)は斉王にとっては信頼が厚い人物です。そのため斉王が周最を追って祝弗(しゅくふつ)に聞いて呂禮(…

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新戦国策1-20、ある人が周最(しゅうしゅ)のために祝弗(しゅくふつ)の話を聞くなと斉王に言う話

 ということでここのところ孟嘗君とその相手勢力、斉と秦の関係についてやってますが。この話今回も続きますのでまとめときます。 呂禮(りょれい)という人が秦にいました。この人は秦の武将だったわけですが、斉の宰相にならんかと持ち掛けられます。これによって呂禮は秦と斉の友好の懸け橋になるということですね。決してこれは裏切りを意味するものではなく、当時の価値観ではそういうのがけっこう普…

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新戦国策1-21、工師籍(こうしせき)が自分のことを言われる前に先んじて周君に釘を刺しておく話

 ということで前回までは斉と秦の懸け橋となる呂礼、この人にいられては困ると。戦争を起こさないと自分の地位が保てないので戦争しようよという勢力が各国にけっこうあって、それが元となり呂礼が追い出される。そういう話でした。  周の相である呂倉(りょそう)がとある客を周君にまみえさせた。前の相である工師籍(こうしせき、工師は工匠を司る官位であるが、その官位名がそのまま姓になって…

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新戦国策1-22、周の文君が呂倉(りょそう)を宰相から罷免しないことを決める話

 ということで前回は工師籍(こうしせき)という人が自分のアラを言われる前に周君に「弁士ってのは人の悪口を言うのが仕事ですから」と言っておくという話でした。予め言っておけば、工師籍の悪いところについて言われても「まあこういう仕事だからなあ」と思ってもらえると。ワクチン接種みたいな話ですね(笑) その続きです。  周の文君は、工師籍(こうしせき)を免職して代わりに呂倉(りょ…

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新戦国策1-23、溫(おん)の人が詩を引用して窮地を脱する話

 前回の話は、周の昭文君という人が宰相にした呂倉(りょそう)という人が不人気で、宰相から降ろそうかなと思いましたが、ある人の勧めで取りやめたという話でした。秦かが不人気というのはいいことなんだと。  溫(おん、温の旧字体。西周の邑の一つ)の人が周に行った。周の方ではこの人を入れずに、聞いた。 「他国からの客か」 これに答えて言った。 「主人である(つまり東周の人である、…

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新戦国策1-24、ある人が周最(しゅうしゅ)のために趙の金投(きんとう)に韓・魏を攻めろという話

 ということで前回は溫(おん)という西周のとある土地の人が詩を引用して窮地を脱すると。自分の危機を救ってみせるという話でした。  ある人が周最(しゅうしゅ、この時は斉にいた)のために金投(きんとう、趙の人)に言った。 「秦は周最が魏を去って斉に行ったのを見て天下(の諸侯との間に密約があるのではないかと)を疑っております。そうして趙と斉とが戦うのをはばかっているのを見れば…

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新戦国策1-25、周最(しゅうしゅ)が金投(きんとう)に斉を攻めない方がいいよ、秦と戦おうよと持ち掛ける話

 ということで前回は周最(しゅうしゅ)の思惑を持ったある人が趙の金投(きんとう)に、韓・魏を攻めるように言うという話でした。今回の話は「周最は金投に言った」で始まるわけですが、前回を踏まえると直接言った可能性もありますが、「周最が金投に、誰かに言わせて言った」という感じで読み解く方が正確なのかもしれません。  周最は金投に言った。 「貴公は、秦に同盟できることを頼みとし…

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新戦国策1-26、石行秦(せきこうしん)が秦と周、需要側と供給側に工作する話

 ということで前回は周最(しゅうしゅ)が趙の金投(きんとう)に秦と仲良くして斉と戦うのは辞めた方がいいよという話でした。秦が強国になれば、中華の1/2は秦のものになるし、そうなればどの国も秦に従わざるを得なくなるよねと。秦に従うことでいずれ秦に支配されるとなると、これはもはや計でもなんでもないという話でした。  周人である石行秦(せきこうしん)が大梁造(たいりょうぞう、…

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