ロマサガ2と人魚イベント






 ということで延々みてますが(笑)


 これ最初見た時衝撃を受けたんですが(笑)、最終皇帝で人魚イベントすると強制終了になるんですね。やったことがなくて知らなかった、というか人魚イベントとか沈没船イベントは好きなので必ずやるようにしてましたし、責任放棄してとんずらする皇帝が好きで必ずやるようにしてました(笑)
 だから最終皇帝まで延び延びにするという発想がなかったという。

 ・で、これ最終皇帝がこれをやるというのがミソですね。
 オアイーブが「伝承法にも限界があって多分あんたが最後だ」
 とわざわざ言いに来ていたりするし、その自覚が全くないわけではないだろうに、1000~3000年の義務と責任と伝承法の積み重ねの上に成り立ってきた帝国の皇帝位、それを全放棄して人魚と駆け落ちをするという(笑)で、これもしその岐路に立った時に果たしてどうするかですね。無責任極まりない選択肢で、この選択肢オレには絶対不可能だなと(笑)というか大体の人も2回まではまあ(許容)できても、3回目やりきることは不可能なのでは。やりきるにしても、もうものすごく強い意志が必要になるでしょこれは。


 ・でもこれって4000年の皇帝たちの記憶が受け継がれているんだとすれば、多分結構な皇帝たちが賛成しているってのはないわけではないような気もします。本当に不可だったらそもそも選択肢にすら出ることもないように思います。一瞬で拒絶で終わり。ということはそれなりに許容されているんじゃないのかこれは?(笑)
 ジェラールが人魚イベントしている風景

 ジェラールがこれをするっていうのはまあかなり許容できる点がある。父ちゃんは死んでいるし、兄ちゃんも殺されている。不幸な中それでも一生懸命頑張った。頑張って帝国を盛り立ててきたというのがジェラールなわけで、まあがんばってきたし最後は幸せになってもいいんじゃないか、自由気ままに好き勝手生きてもいいんじゃないかと思う余地がある。そういう余地を考えるなら、他のどの皇帝よりもジェラールという人はある意味人魚イベントに最も相応しいとすらいえるかもしれない。
 でもそういう考えも進めていくと、最終的にはジェラールは最終皇帝ではないから、つまりまだ余裕があるからという事情がものすごく大きいから許容されているということに気づかされる。いくらたいへんな人生でも、これがもしジェラールの代で最終皇帝だったら絶対に許容されない。何しろ最後なんだから。つまり、最終皇帝だけは行動にものすごく強い制限がかかっていると。何しろ即ゲームオーバーになるかならないかなので。今までの4000年の歴史はどうなる、積み重ねはどうなるというわけですね。


 そうなると、大変な人生だったから許容されていい……という考え自体がけっこう嘘っぱちというか、まあそこまで強い理由にはならないということがわかる。それよりはまあ最後じゃないから、余裕があるからという事情の方が強いと。で、そういう目線で我々の社会を振り返ると最終皇帝じゃない人生なんてのは、なかなかないんじゃないのだろうか。我々自身がまるで最終皇帝、一人一人が最終皇帝みたいに生きさせられている。義務と責任を背負わされて、三振どころか一振だって許されないかのように生きさせられている、戦々恐々の毎日。でも本当は、我々の生は最終皇帝ってわけじゃないんですね。だからもっと気楽に生きていい。三振したって死にはしないし、人魚を追ってフラフラとさまよったって「こら!」と叱られるかもしれないけど絶対にしてはいけない法はないと。
 人生自体を大きくミスったって、まあたまにはミスる生もあるさと許容する余地だってあるでしょう。本当は。


 で、そういう余計なことやくだらないこと、義務や責任の真逆を行くような生き様であったとしても、その先に「踊り子」(これ今回新しく加わったようですね。知らなかった。これ本当に驚いた。たまげた)というような思わぬ道がもしかしたら開けていたりするかもしれない。それが皇帝と人魚の子供かは知らないけど。


 そういうわけで、義務や責任の道とは違った道を選択するということが、我々の人生にとっても単なる義務と責任の放棄ではない、何らかの新しい道へ、発見へともしかしたら繋がっているかもしれない。それがあったからこそ踊り子っていう蜀が新たに追加されるかもしれない。そういう可能性を指摘しているという意味で、この人魚イベントものすごくおもしろいと思ったし、これは唸らされたなと。製作者こりゃものすごくおもしろいものを考えたな~と思った。すでに面白かったし好きだったけど、なおいいと思った。


 結論。
 我々は別に最終皇帝じゃないんだから各人ひとりひとりが好き勝手好きなように生きりゃあいいんじゃないかってことですね。その生が次の生へと繋がる、そういう生を生きれたとしたら本当に素晴らしいし、何よりおもしろい。と思わされた。







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