思いついたことをメモに書いておけば忘れないから大丈夫と言いたいが、毎日毎日思いついていると数が増えて段々思い付きが下へと流れていき、久しぶりに引っ張り出すと何を言いたかったのかすっかり忘れているのが地味に問題。音声で速攻で書き下ろせればいいものの音声認識は現状へっぽこなのでデタラメばかりで全く役に立たない。悩ましい。
①神風特攻隊
神風特攻隊っていうのが究極の愚策であるということを指摘した例はあまり知らないが、これを愚策だと言うことに関してはこれは完全なタブーだったのではないかということを思った。軍人出身なので内部は当然禁忌もいいところである。国のため、日本のため家族や故郷のために特攻して死んでいくという美談は涙なしでは語れない。というストーリーは当然あるわけだが、見方を変えるとアメリカ相手にまだまだ戦い続けねばならないのに貴重な戦力をむざむざと特攻で死なせるというのは、これは矛盾していないかと。滅びぬため、敵に損害を与えるために攻撃をするのだが、特攻自体は失敗も当然あるが、100%死ぬのはむしろ特攻を仕掛けた側であって、これでは自軍にオウンゴールを決めているのと大差がない。
確かに戦艦を沈めたりと大戦果はあったかもしれないが、果たしてこれはどこまで素晴らしい作戦だったのかということだし、それですら現代はラジコンが引き受けてくれる時代になったので、しかもこれは感情を挟まなくてもいいので精度もいいと。もはや名実ともに特攻隊は不要になったといえる。
そういうわけで敵に損害を与えるためでありながら敵はともかく100%出て行った自軍の兵士は死ぬという恐るべき愚策だが、命令に従う人は仕方ないとはいえ、その命令を出した者に関して言えばあまりにも愚かという他ないが、そういう言葉をストレートに持てなかった、それもなぜかといえばそれがまさに美談であるから……つまり「美しいから」というところに日本人の不幸があるのではないかとふと思ったのだ。
これが何に繋がるかって、少子化対策支援金やりましょうとなっているものの、これが直撃するのは現役世代、まさに子育てを担わなければならない世代を直撃するわけで、少子化対策どころか少子化促進支援とでも名付けたらいいのではないかというくらいに方向性が全くデタラメのオウンゴールなのだが、ところが決まった以上もはや撤回するということができない。これはまさに先述の神風特攻隊と同じような仕組みと構造を持っており、あるいはあの神風特攻隊というのはそれだけにとどまらず、こうした悪しき風習を延々と作る元凶となったというのはあるのではないかと。恐らくはこの80年間、方向性はデタラメで効果も薄いが「敵を倒すぞ」と意気だけは盛ん、そうした事例は数多くあったのではないかということと、それがわかったところで引き返しようがない、敗戦に向かって一直線に突っ走るしか能がないのが日本人というものの性質であり文化であり、何より悪しき風習なのではないかということを思った。
②レベル固定
風来のシレンというゲームでレベル固定の腕輪というのがあった。これを装備していればレベルは上がらないのだが、下がることがないのでレベルが下がる種類の敵やアイテムに出会っても問題がないというアイテムなのだが、まあ基本的には敵を倒してもレベルが上がらないというマイナス面の方が圧倒的に大きいアイテムで、これを低い層で入手して呪われていて外せなくなったとなるとまず詰むというアイテムでもあった。まあ他に上位互換の腕輪が多数あるので、手に入れたらアイテム欄の邪魔でもあるし即捨てるような程度の代物だった。
ふと思えば、「安定」というのはいい言葉として使われる昨今だが、安定の基本というのはまさにこれでレベル固定だなと。死んだ人間というのは美化されたり誇張されたり権威となったり祭り上げられたりされるわけだが、しかし生きている人間が死んだ人間に対してもつ圧倒的強さは何かといえば変化する力だといえる。努力して成長するなり、新しい知識を身につけるなり、あるいは新しい環境へと飛び込むなり、新しい本を一冊読むなりといったことができる。つまりは生きている期間ずっと未知へ挑戦できることこそが生きている人間の真の強みだと言えるのだろうが、安定の良さにどっぷりと浸かるということは生きているうちにできること、できる可能性、できる時間を全て捨てて安定を取ること、つまり早々と棺桶に片足突っ込むのに等しい。
ゲーム内でレベル固定の腕輪なんて使おうと思って使ったことがないんだけど(装備してみたら不運にも呪われていて識別したらこれだったというケースはあるが)、しかし現実には安定という名のレベル固定をする、そしてそうした道を選び取りたい、なぜなら人は怠惰な生き物で、空き時間があれば楽をしたがるという悲しい生き物だから……ということが多いということを皮肉なまでに明らかにしようとしているアイテムだななどと思ったという。
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