そういうわけで前回は低地だと水問題に常に悩まされることになるし、かといって高地だと崖崩れに悩まされることになると書いた。しかも高地であっても地下水問題とは無関係ではなく、むしろ地下水によって削られることによる崩落の可能性だってある。だとすればより良い場所とは何かということになるのだが。
そういう場合に植樹ということは効果的であるという話がある
日本地下水学会(そんな学会あるのかと思ったのだが(笑))
これによって木が地下水を組み上げて大気中に蒸散させることによって地下水量の安定化を望むことができると。またこれによって木が根を地下で張り巡らせることによる土地の安定化も望むことができるだろうし、最強とは言い難いかもしれないが環境の安定化を求めることはできるかもしれない。ただ、災害には強いのだろうがあまりに勢いが良すぎてかえって地面を持ち上げたりすることもあるかもしれないのだが。
ただ残念なのは蒸散量がどのくらいになるとか、あるいはランキング形式でどういった木がそれに最適だと考えられるのかといったことは残念ながら載ってないし、地下の状態の安定化に適しているのかといったことは調べても出てこない。こういったことというのは、この現代という時代の科学水準では測ることができていないのが現状ではあるのだろう。
まあしかし経験的・歴史的にはそういった方向性はあったようではある。例えば、私の曽祖父あるいはさらにその上か、そういった人がふと思えば家の周りにケヤキの木を植えていたことがあったのだが(20年前に枯れたのだが)、これが非常に大きな大木となっていた。これは明らかに誰かがそういう意図をもって植えていたことの証拠ではあるのだろうし、150年前くらいに当時はなかったにしろ「防災」という方向性を持っていたことは興味深いことではある。
ただケヤキがどこまでそういったことに向いている木なのかはわからないが、一つの目安にはなるだろう。
・そういった観点で木についていろいろ調べていたら興味深い記事を見つけた。
1976年タブノキが火災を防いだ話
これは「タブノキ 火災」で調べると出てくるのだが、山形県酒田市でかつて大火があった際に、タブノキが本間家という家を火災から防いだということのようである。
単純にじゃあ火災に強いからいいんだねと言いたいところだが、ここで言いたいのはそういうことではない。一体なぜ火災は防がれたのかである。単純に水分を多く含むんだろうなというのは想像がつく。事実、育成には豊富な水分が欠かせないようである。それこそ大火に巻かれてもむしろ大火に打ち勝つほどだから相当な量の水分を含むのだろう。それだけの量の水分を地中から汲みだすのだから相当地下水に対しては効力を持っているということは考えられるのではないだろうか。つまりそれだけ地中の安定化には大きく寄与すると考えられる。その反面、貪欲に水を必要とするので効果が強すぎる懸念はあるのかもしれない。
というわけで、タブノキについてちょっと興味を持ったのでいろいろ調べていきたいところである。
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