格ゲー






 まだ幼稚園に入る前くらいの頃の話。
 近所のショッピングセンターの中にゲームのでかい筐体が入っててそれを使って遊んでいたことをなんとなく覚えている。ゲームはファイナルファイト。ハガー市長が悪党どもを叩きのめすアレである。
 ゲームセンターCXより

 まあとはいってもどうやったらいいのかすらわからないので、近場の悪党どもをなんとか叩きのめした後は一緒にやっている仲間をボコボコにしてケンカを始めて、画面内で仲間同士でボコボコと殴り合っているのがあまりにもおもしろくてひたすらゲラゲラ笑っていたような記憶がある。周囲から見ればクソガキだろうが、今思えばえらいマセガキでしかもうるさいときたらまあ心底クソガキの部類だったんだろうなあなどと自分でも思う。そしてあれは多分ゲーマー気質の一番最初だったんだろうとふと思った。


 ・だからといって別に今格ゲーで世界大会を目指そうとか思ってはいない。というかスト2でさえ波動拳と昇竜拳で詰められるとあーもうやめためんどくせーと放り投げてしまうくらいに格ゲーは得意ではない。はっきりと苦手である。しかしできないからこそなんとなく見るということで、興味もなくちょくちょくスト2を見ている。


 そして最近興味深い動画を見つけた。
 異様に強いプレイヤーが出てきたのだが、果たしてこいつは人間なのか?とみんなが訝しがっているという動画である。短期間で一気に順位を上げており、これは人間業なのか?いや人間なのか?人間にこんなことができるものなのか?それにしては時々えらいヘタクソだなあ、などとみんなが悪戦苦闘しつついろいろ言い合っているのだが、妙に弱いところがあってそこを突いてなんとか勝っているとかそういう感じの動画だった。
 そしてその動画を解析しているうちに、とある人が妙なことに気付くと。
 例えば←から→になる間に一瞬N(ニュートラル)状態が入るはずなのに入らない。
 そして特筆すべきは、ある技とかある条件下においての反応速度が速すぎると。
 人間の反応速度の限界は12F(フレーム)と言われているのに対し、相手が反応している速度はなんと10F。これによってこれは人間ではない、AIだと断定しているという動画だったのだが非常におもしろかった。はっきりいって門外漢が好き勝手見ているだけなのでそういう風に分析していくのかというのがおもしろかった。普段あまり感じないようなゾクゾク感を感じた。


 いやそれ以上に、これはもはや人間対AIの世界の話であり、いつか起こるだろう人とAIとの戦争をすでに先取りし始めているというのがものすごくおもしろかった。将棋や囲碁も最近まで騒がれていたが今や騒がれてはいない。今や主戦場は格ゲー界なのだ。
 そしてこの戦いにおいて人はほぼ確実に負ける。
 反応速度のたった2Fの差が決定的になること。
 人はいくら失敗しても失敗を繰り返すほど学習能力はないが、AIはどこか一つの失敗や成功を一瞬で全体に確実に共有できること。
 人は疲労もあれば休みも必要だが、AIは故障するまで休みなく動き続けることが可能であること。


 かつてSFで騒がれていたような状況であり所詮予言だろうと一笑に付していたものが今や眼前に突き付けられるようになって、技術の進歩はすごいなあと思いつつも、こういう話を聞いているとワクワクしてしまう。すげえなあ、今後どうなっていくんだろうと。ターミネーターの世界観だななどと思ったという話。
 まあ陰謀論らしい陰謀論の話なんで陰謀論コーナーにでも入れときましょうかね。









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