たまたま普段行かない場所をいろいろと見て歩く機会があった。
そうしてみていて思ったことだが。オレは普段運が異常に悪い気がしていて、こういう人生かねえと思っていたのだが。先日もツイッターで酒キャンペーンやってて一回やって一回当たったから100%、オレもしかしてものすごく運がいいんじゃねえかと思ったところが今や勝率1%くらいに落ちている。あーまあオレの運勢ざっとこんなもんかと思ったが。
そうして思ったのは、果たしてオレは運が悪いのだろうかと。
例えばアフリカのジブチに生まれたとすればもうこれはどうしようもない。明日戦国時代に入って銃で撃ち殺されても仕方ないし、一旗揚げようったってまあ……焼き物でも焼きますかなあ(笑)くらいのものしかない。あるいは石油でも狙ってスコップで穴でも掘るかとか(笑)それこそ明日食べるために海賊でもしようったって全然不思議じゃなかったろう。すしざんまいの社長がマグロビジネスやって海賊から足洗います、なんて幸運にたどり着く前に撃ち殺されていたかもしれない。
あるいは時間が少しずれて100年200年ズレていれば同業者が多くてなすすべなしだったかもしれない。こうなるともうチャンスでもなんでもない。
そこまで極端でなかったにせよ、やろうってのにも土台とかなんだとかいろいろ必要で、揃えるのが大変だとか、揃えるには揃ったものの、全力で揃えてこの規模かとか。まあいろいろとそういうことがある。全力で頑張ったって背伸びしたってこの程度、くそおおおと怒鳴りたくなる気持ちはオレにもよく良くわかる。
時はどうか、場所はどうか、規模は、余白は、時勢は、そうしたものがほんの少しずつズレてしまってとうとうということなど山ほどある。才能や可能性があるだけの人間などいくらでもいる。しかしその恵まれすぎていることにすら気づかない人だっている。あるいは気づいたにせよ体力はもう残り少ないということだってあるだろう。
してみると、オレはちょっと恵まれすぎているなと。
酒のクーポンが100回連続で当たらないなんてもう全然マシで(笑)、なんなら100敗でも200敗でも全然よし、何度でもこいやなんじゃないかと。水滸伝か何かに百勝将軍か何かいたが、オレは百敗将軍か百死将軍にでもなりますかなあ、などということを思ったという。これはというものがあり、挑戦権を握りしめているってだけでももう全然違う。どうせいずれ死ぬのであれば、その挑戦権は握りしめて死ねってことですね。それで死ねたとしたら、全人類の中でも最も幸福に前のめりに死ねるんじゃないだろうか。
後はもう芽が出るまでそれにへばりつけってだけの話だが、それに関しては大得意の分野なんできっと死ぬまでへばりついているだろう。
ただ一時間程度町中をたまたま歩いただけの話なんだが、想像以上の発見と驚きがあって大変有意義だったという話。
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