本と期待値






 先日仕事関連の本を買った。5000円する本で、いわゆる専門書で、その値段の高さに買うのに少々勇気がいた。買う気満々でページを開いてはみたものの、クリックするのに少々の時間を要した。大体2000円とか3000円くらいならプログラミングやってる時に(途中まで)ガンガン買っていたし、TOEIC関連なら2000円とか1800円とかよくしてたなあなどと思うものの、一冊で5000円もする本なんて大学の授業に関連する本くらいしか思い当たらない(まあほぼクソ本)。悩んだところで本の内容が徐々にわかってくるわけでもないので購入。なんか久々に気が引き締まるような、やや汗をかくような気持ちで本を買った。


 ・とはいえまあそういう時代じゃないよなーってのは正直思う。
 本を買うよりはネットだしまずは検索、Youtube。いろいろやった後にようやく本を買うということになりはするものの、じゃあどのくらいその本を買ってその内容に期待しているかといえば、まあほとんどない。よくて一段二段、読む前よりは知っている内容が増えていれば儲けもの。それは本を読むうちに10冊100冊1000冊と増えるにしたがって大体このくらいかなと決まっていくものではあっても、その期待値ってのは妥当なところにせいぜい妥当に収まる程度のもの。もともとそこまで期待値が高くない上にこのご時世に本を買う、しかも5000円も出して買うってオレも正直相当な酔狂だなと。
 こんなん意味あるんかいな?などと思いながら、そう思いつつ買っているこの自分はなんなんだろうなあなどと苦笑しつつ購入した。


 ・でその本なんだが、届いて封を開け、まるで読むために一度ネクタイでもしめるかのような気持ちで開いて読んだ。5000円もすれば気持ちも多少は引き締まると言うものだろうし、元を取らねばとこちとら必死である。
 で3時間程度集中して読んだ。
 結果から言えば「おめえの今までのやり方は180度間違ってるよ」というような内容で、大変な冷や汗もの、オレは今まで何やってたんだーと愕然とするような内容だった。まあその内容はともかくとして、良くも悪くもここまで大きく期待値を越えてくる本というものに久しぶりに出会ったという衝撃があったことが嬉しかったという。考えてみれば大学時代とかその後もだが、読む前の期待値を大きく越えてくるような本なんて一体いつ以来だろうか。一段二段どころではなかった。
 ごく最近では多分三国志の渡邊なんとかって人の本を読んだ時の衝撃はすごいものがあったけど。名士で読み解く三国志的な。それ以来の衝撃。そういうものに触れられる時ってのが読書の最大の喜びだよなあとしみじみ思う。


 果たして次回こういう衝撃を持った本に触れられるのはいつになることだろうなあなどと思った。



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