うまおにの攻略






 最弱のあかおには意外と覚えているが、その隣にいたヤツ誰だっけ? 誰かいた気がするんだけど……それがうまおにである。
 桃鉄を知って多分27年くらい月日が経った気がするが(まあそのうち99%は桃鉄のことなんか考えてもいないわけなんだが(笑))、いまだに名前が出ないのがこのうまおにである。


 ・説明も地味で「農林物件をひたすら買いあさる」ということなのだが、実はこれが意外と曲者で、それもそのはず、農林物件というのはまずそう滅多なことでは手放すことができない。ちょっとやそっとの借金ではへこたれない。それがうまおにである。そして地味に鹿児島、熊本あたりの農林物件を買い占めていて、中盤あたりになると財宝が見つかっていきなり復活を果たす。これがうまおにである。こういうパターンのヤツというのは意外といないので、名前と存在は忘れるのだが、いざプレーしてみると意外と手ごわかったりする。序盤は滅多なことではへこたれないし、食品とか変なものを買って手放すようなことはまずないので、まず沈まない。そうして中盤あたりで息を吹き返し、そのままボチボチと三位くらいの成績をキープする。


 ・別に強敵ということはない。それは農林物件を買いあさるということからも明らかで、ものすごく収益率のあるものを狙おうとしないので当然上位にはなれない。しかしコツコツと農林物件を買いあさるので最下位にもならない。なったとしても浮上してくる。そういうわけで万年三位となるのがこのうまおにだといえる。


 ・それに合わせてか行動も地味で、まっすぐに目的地を目指すことはないし、誰よりも先駆けて目的地を目指すようなこともしない。九州に決まれば、九州ならのんびりいこうかと2~3ターンは別に農林物件を買うでもなく、意味不明のことをやって時間を潰していたりする。最も遠くなって貧乏神がつかなければいいか程度の動き。そのため、例えば東京→博多→仙台となっておいおいここでまた戻るかとなった時に、意外と最もいいポジションにいることが多く、それによって結果的に目的地を拾うことが多い。
 だから、実際に三位ではあるんだけど、目的地への距離も大体三位を目指していて、それを心掛けることによっておこぼれをかっさらっていくことが多い。実際目的地への到達回数で見れば目指していることが少ない割に、到達回数は意外と少なくない。このゲームは全コンピュータキャラが目的地を目指して動くだけに、うまおにのこの行動はかなり奇妙なものが多い。一人だけ全く違った行動を取るのだが、それが意外と理に適っていて合理性があったりする。


 ・さらに強いのは、万が一貧乏神がついても農林物件しかないためにうまく付き合うことができる点にある。貧乏神は物件を売れないので行動の大半はほぼ無効化される。しかも借金をしても気にならない。さらには時々貧乏神はのぞみカードや新幹線カードなどのいいカードを買ってきてくれるので、手持ちのカードがものすごく充実していることが多かったりする。これをそのまま使うことができれば、はっきり言って下から二番目どころじゃない強キャラだったはずだ。


 ・ところが残念なのはうまおにの行動パターンにある。
 うまおには必ずカード売り場で手持ちのカードを全て売る。そして急行カードを二枚だけ買う。
 新幹線カードも売るし、特急カードも売る、それどころか絶対これから買うとわかっている急行カードですら売り払う。そして急行カードを2枚だけ買うと(笑)これはもうそういう風にプログラムされているとしか説明がつかない。



 ・そういうわけで、手ごわいことは全然ないので攻略法も特にないのだが、見ていていろいろおもしろい。一人だけ全く違う視点でゲームをしており、10人近くいるキャラの中で唯一変わりものとしているという感じである。まるで縛りプレイを強要されたお坊さんがやっているのではないかと思うほど行動が禁欲的で、勝つ気が全くないというのがひしひしと感じられる。
 じゃあ弱いのかと言えば意外と強かったりする。2位が没落してきた時に、たまにうまおにが2位に上がってくることが起こる。それ以上上がることはないわけだが、ほぼ3位、時々2位を取れるのだから、それなりの合理性はあるのだろう。


 ・じゃあもしもそういううまおにを敢えて負かしてみたいと思った時にはどうすればよいか。方法はある。
 うまおには農林物件だけを集中して買うので、その他は一切買わない。従って、資産の中で現金の比率が突出して多くなるという特徴があるのだ。
 つまりスリの銀二にはものすごく弱いということになる。他のキャラに比べてスられるダメージが大きい。つまりマルサカードやスリの銀二カードがものすごく効果的ということになる。そして急行カード2枚しか持とうとしないため、パトカードを用意しておかない。ある意味合理的・攻撃的でしかも非常に堅実だといえるが、しかし防御力がないに等しい。


 もしもうまおにを負かそうと思った場合、ここに付け入る隙がある。






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