「あかおには楽勝だから、攻略法は特にありません、以上」
と書いて終わらせる予定だったが、そうもいかなくなったというのがここでの話になる。
・あかおに自体は攻略法を考えるまでもない。
ほっといても目的地を本気で目指すでもなく、青マスを見かけたら飛び込むし、赤マスを見つけたら逃げる。この性向のおかげで、あかおには広島か静岡あたりの青マス地帯を20年30年と貧乏神と一緒にうろつき続ける。見るに見かねたキングボンビーが可哀そうに思って、たまにはボンビラス星にでも遊びに行ったら? と誘うのだが、これによってようやくあかおには広島や静岡から離れることができる。これはもう製作者のミスなんじゃないかと疑ってしまうほどひどい。時々空港から青マス地帯に用もなく出かけることもあって、こいつは本当にこのゲームのルールを知っているのだろうか? と疑ってしまうほど。
借金がある時に徳政令カードがあっても徳政令カードを使う暇を惜しんで青マスに飛び込むのだから、説明も読んでいないわけだしこれはもう初心者以下だといえる。
・そういうわけで、あかおに自体には勝つのは容易い。はっきり言ってルールを知らない初心者の上に、ルールを学ばないときているんだから負けようがないと言える。
ところが、こういうヤツがゲームに一人混じると、途端にゲームは難しくなる。
確かにあかにには勝てる。
しかしゲームに勝てるかどうかというのはこれとは全くの別問題なのだ。
・あかおにの性格として、全く貧乏神を気にしないという特徴がある。ついていても気にしていないので、近くにいるヤツになすりつけようという気さえ起きない。
ところがこの性格がこのゲームの難易度をとんでもなく押し上げる。
・例えばプレイヤーとえんま、かぐや姫、あしゅらといった強豪に混じってあかおにがいるとする。そうなるとえんまやかぐや姫を蹴落としたくても、あかおにが常時貧乏神を引き受けているので、落としようがなくなる。その意味では順位を固定することに大きく貢献する。それこそあかおに以外であれば貧乏神をなすりつけるために能動的に動いてくるが、痛覚がないので行動は何も変わらない。キングボンビーがくっついてガンガン削っていても、あかおにが相手では意味がなくなる。
つまり最大のマイナスの可能性をあかおにがすべて引き受けてしまうために、敵から弱点がなくなってしまう。これによって何が起こるかとえば、強豪がさらに強くなることになる。貧乏神によってへんなところですり減る恐れがほぼなくなるので、借金のできるギリギリまで物件を買いあさったりする。そのくらいあかおにが貧乏神を引き受けているという心理的な後押しは大きい。特にあしゅらなどは資金に必ずある程度の余裕を持とうとするが、あかおにと一緒の時は0円になるまで買い込もうとする。性格が強気になるほどあかおにの力は大きい。
・えんまやかぐや姫、あしゅらに関しては強豪ではあってもある程度直接対応策も考えられる。だがこういう異常な行動を取る相手に対しては意外と打つ手がない。そういう意味では、このゲームの陰の立役者といってもいいほどで、これによってノリに乗って強気に出ている強豪ははっきり言って強い。恐らく三倍は強さを増している。余裕をもってメカボンビーを作りにいったりもするほどだ。
ここまでくると、あかおには相当強いと言える。えんま、かぐや姫、あしゅらといった強豪をそのまま引き受けている方がまだマシだと言えるほどで、ここにあかおに一人が加わるだけでゲーム自体が変わる。さまようよろいがホイミスライムと出てくるように、敵がどのような出方をしてくるか、どのような組み合わせをするかで難易度が変わる例はあるものだが、そういう意味で捉え直した時のああおにははっきり言って強豪以上の強敵だと言える。
そういう意味でのあかおに攻略法はまだ見つけられていない。
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