英語桃太郎その20






 ということでキジが叫んだ、のところで前回終わりました。その続きですね。

 今回次回分の読み
 https://vt.tiktok.com/ZSePYJtEQ/
 ①”Whirr! Whirr! I see an island!"
 ➁Momotaro ran to the bow.
 ③He could just make out the high black walls of Demons Castle.
 ④”That's it!” he shouted.”Demons Island dead ahead!”
 ⑤The dog pulled on the oar――Arf! Arf! The monkey held the ship steady――Key!Key! And the pheasant flew ahead to the island.
 本日五文ですね。

 ①”Whirr! Whirr! I see an island!"
 「ギーギー!島が見えました!」ということなんですが、 I seeなんで厳密には「島が見えます」が正しいと思います。とはいえ、現在形か過去形かということではありますが、意味としてはそこまで変わらないのかなと。ついでですが、これ瀬戸内海を航行しているとすれば明らかなこれと分かるような島となると、かなり限定されるような気がしますね。小豆島とかだったりして。

 ➁Momotaro ran to the bow.
 bowで「船首、へさき」の意味です。この反対はsternで「船尾、とも」ですね。
 これMomotaro ranでいいんですよね。「桃太郎は、走った」で別に通じますから。こういう表現は日本語でもありますよね、プロジェクトX風に(笑)それにto the bowがくっついているということです。「船首へと」というわけですね。しかし走るって、一体どのくらいでかい舟なんだろうか……(笑)


 ・ここで考えてみたのが先日の話でもありますけど、for to atの三種類で置き換えは可能なのかなと。そうしてみていくと、run for~で「~に立候補する」の意味となってこれはできませんでした。じゃあatはどうかといえば、一応は「~へ向けて走る」というのがあるようですね。とはいえメインはrun at~rateみたいな言い方で「~の速さで走る」というような意味になるようなので、あまりよくはないようです。toが普通ということなんですが、
 ここでtowardを見つけました。これも前置詞で「~の方向へ」ということですね。これは可能です。これは先日のforの意味とほぼ一致しますね。Momotaro ran toward the bow.で「まあ大体船首あたりへ向けて走った」と。別に船首に着かなくてもいいわけです。あー桃太郎は船首の方に向けて走っていったわーでいいですね。でもここはMomotaro ran to the bow.なので、こうして走っているわけですから船首にいることになります。そういう違いがあるわけですね。

 ③He could just make out the high black walls of Demons Castle.
 make outめっちゃ意味が多いですね(笑)ここは「~を見分ける」という意味になって、discernと同じ意味になります。まあ理解するでもいいかと思いますが。そうなるとunderstandですね。ここを考えてみると、島があるかないかというのがありますし、島があっても鬼ヶ島ではないということも起こり得ます。そういった有象無象の中から、make outしたわけですよ。有象無象の外に桃太郎が鬼ヶ島を引っ張り出したと。例えばカルタで「お」のカルタを探してて「鬼ヶ島」ときたら「おがあったでー」と一枚をその外へとぱっと取り出すイメージですね。その有象無象のoutにmakeした、これがmake outだと思われます。根拠はないけど(笑)
 ということで、
 「彼は鬼たちの城の黒くて高い壁を見分けた」
 となります。

 ④”That's it!” he shouted.”Demons Island dead ahead!”
 「あれだ!」彼は叫んだ。「鬼ヶ島は真正面だ!」
 ここ一番の疑問はdeadでしょうね。これ形容詞で「死んだ」ですけど、ここは副詞ですね。そうなると「全く、非常に、正確に」の意味となります。だからveryとかjustの意味ですね。強調すると。でaheadも副詞で「前方に」となります。なので副詞副詞ですね。Demons Island is ahead!と言いたくなりますが、それはここでは使えません。あれは主に形容詞に対して使えるわけですから。Demons Island is goodみたいな。
 だからDemons Island ahead!でもいいわけですね。「鬼ヶ島は前方だ」でいいわけですから。それどころかDemons Island!でもいいと。「鬼ヶ島だ」で別に自然でいいわけですから。これを敢えて「真正面にあるぞ」と言いたいがために”Demons Island dead ahead!”といっているわけですね。
 だからDemons Island!がDemons Island ahead!になりDemons Island dead ahead!になったと考えるといいと思います。


 ⑤The dog pulled on the oar――Arf! Arf! The monkey held the ship steady――Key!Key! And the pheasant flew ahead to the island.

 oarはいわゆるオールですね。かいです。
 held O Cは重要ですね。「OをCに保つ」ですね。「サルは船を一定に保った」です。
 その次のthe pheasant flew ahead to the island.これは誤訳が多そうですね。aheadがflewの方にかかっているか島の方にかかっているかで大きく分かれます。答えから言うとfly aheadなんですね。これで「羽ばたく」とか「前に進む」の意味になります。go aheadで「進め」とか「前進しろ」になるのと一緒ですね。これおもしろいのがあったんですけど、fly ahead to the 21st centuryで「21世紀に向かって羽ばたく」という表現がたまたま出てました。で、「島の前方に」ともしも言いたい時にはthe pheasant flew ahead to the front of the island.となると。
 でもじゃあこういう表現を覚えとけば一発ですが、いきなり出てきた時にどうすればいいかといえばその言葉を省くってのが一番いいんじゃないですかね。the pheasant flew to the island.で「キジは島へと飛んでった」で通じますから。あくまでaheadはそれにくっついて補足するんだろうなくらいで考えてたらいいんじゃないでしょうかね。でそうしてみると確かに「キジは島へと羽ばたいていった」となりますから。


 ・英語の守備範囲ってのを常に考えてるんですけど、フランス語の場合は前置詞メインで考えてった方がいいなというのは薄々思ってました。でも英語は少し違いますね。確かに前置詞を事細かく知っていくことは重要なんですが、けっこうそれはおまけで、そこがフランス語とは違うなと思います。
 英語のメインは明らかに動詞ですね。goとかmakeとかtakeとかありますよね。ああいう基本的な動詞が一体どういう働きをするかというそのカバーしている守備範囲が明らかに大きいですね。だから英語を考えていく際にはこれらの動詞と前置詞が組み合わさった時の相性というか、化学反応というか、ここら辺を注視するようにしていくといいのかなと。だから全体に注意するというのは効率悪いなと思ってます。だから今回で言えばmake outとかですね。make it outとか。そういう表現がなぜそういう意味になるのか。そこにはどういう働きがあると考えられるのか。それを考えておくことは財産になると思うんですよね。make out =discernだ、とか暗記するよりもそれは余程重要なんじゃないかなと思うし、そういうことって英語の授業でもそこまで重要視されてこなかったんですよね。ひたすら暗記暗記で。
 大学では前置詞の講義とかありましたけど、でも動詞との関係性からというのはなかったように思いますね。だから大学の講義でさえ、それは研究ではあっても、実用性とか、なぜ日本人は英語ができないのかとか。そういうことには結びつきにくいよなあというのは感じてます。だからこういうことをいちいち見ておくことは重要なんじゃないかなと思うんですよね。
 英語の塾とかでも、「小さい頃に体で丸暗記させろ!」というのがあると。それも一見よさそうですが、それでめちゃめちゃ効果があるかと言われれば結構怪しいなと思ってます。確かに慣れはするでしょうが。深い理解を得るために、この絵本レベルのものを徹底的に習熟するということはあまり聞かないことなんですよね。で、それが根本的にないということが日本人の英語力のなさの根本理由だとあたりをつけてます。根拠はないですが(笑)
 まあ、だからこうして動詞から前置詞を省いたりくっつけたり意味をこじつけたりしてるわけです(笑)



 ということで戻りますと。
 ⑤The dog pulled on the oar――Arf! Arf! The monkey held the ship steady――Key!Key! And the pheasant flew ahead to the island.
 「イヌはオールを引いた。ワンワン!サルは舟を一定に保った。キーキー!そしてキジは島へと羽ばたいていった」
 ですね。


 ということで復習です。
  https://vt.tiktok.com/ZSePYJtEQ/
 ①”Whirr! Whirr! I see an island!"
 ➁Momotaro ran to the bow.
 ③He could just make out the high black walls of Demons Castle.
 ④”That's it!” he shouted.”Demons Island dead ahead!”
 ⑤The dog pulled on the oar――Arf! Arf! The monkey held the ship steady――Key!Key! And the pheasant flew ahead to the island.



  17~20ですね。

 Now Momotaro and the dog and the monkey were marching across a wide green plain.Suddenly a phesant flew down from the sky.

 "Key! Key! Where are you going, Momotaro?"
 "To Demons Island, to fight the demons."
 ”Interesting! What's in the bag?"
 "The best millet dumplings in all Japan."
 "Give me one――Key!――and I'll go with you!"
 "Here you are, friend.Now follow me!"



 Now Momotaro and the dog and monkey and phesant were marching down to the sea.A fine ship was waiting there on the beach. "All aboard!" said Momotaro."We'll sail the ship to Demons Island!"



 It was a fine day, with a good wind.The ship raced like an arrow across the deep blue sea.The dog was rowing, the monkey was steering, and the pheasant was standing watch.Before very long, the phesant called out:
 ”Whirr! Whirr! I see an island!"

 Momotaro ran to the bow.He could just make out the high black walls of Demons Castle.
 ”That's it!” he shouted.”Demons Island dead ahead!”
 The dog pulled on the oar――Arf! Arf! The monkey held the ship steady――Key!Key! And the pheasant flew ahead to the island.







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