フランス語桃太郎その36(最終回)






 ということで今回でラストとなりますが、気持ちとしてはここからようやくスタートラインに立ったかなという気持ちではあります。丸暗記計画としてはですね。
 前回と今回文の読み
 ①≪Mon fils chèri! Je savais que tu réussirais!≫dit le père.
 ➁≪Et tu es sain et sauf! Ah, quelle joie!≫dit la mère.
 ③Et ils vécurent ensemble longtemps et furent très heureux.
 以上の三文ですね。

 ①≪Mon fils chèri! Je savais que tu réussirais!≫dit le père.
 最初のところですね。
 これも昨日の話と同じで、英語ならmy dear sonとなるところです。所有形容詞は省いて、英語なら「形名」となるところですが、フランス語では「名詞形容詞」となるのが普通だと。この語順に注意ですね。
 Je savais queですが、これよく出ますね。savais(サべ)はsavoir(サボワール)から来ていますが、これで「~を知っている」という意味と、「~ができる」という意味があります。知っているということはできることだというのがあるわけですね。
 ここは慣用句で、「savoir que 直接法」で「~を知っている」という意味となります。ところがこの後ろにきているréussirais(レユッシール)はréussir(レユッシール)「成功する、うまくいく」の条件法現在なんですね。

 ・条件法というのは、一般的には「事実と異なる仮定を表すもの」とされています。réussirが「成功する、うまくいく」ですから素直にあてはめると「現実には成功していないけど、私は成功するのを知っていた」というような意味になってhなしがおかしくなります。桃太郎は鬼退治を失敗するという前提になりますから。
 となるとその意味ではなく、単純に「推定、仮定」の意味で捉えるといいと思います。「お前が多分成功するだろう」というような推定をここでしている、だからこその条件法現在なんだろうなと。

 ・本来は先ほどの通り、savoir que直接法なわけです。だからtu réussiraisではなく、tu réussisで直接法とするのが普通です。で、そうなると「(当然)お前は成功することを私は知っていた」となるわけですが、それを避けて敢えて条件法を使っている。多分成功するだろうなーと思っていたよ、という少しだけ弱気なニュアンスをここで出したいんだろうなと思いますね。


 ということで訳しますと、
 ①≪Mon fils chèri! Je savais que tu réussirais!≫dit le père.
 「愛しい息子よ! 私はお前が(多分)成功するだろうことを知っていたぞ!」と父は言った。
 ここも会話文+dit(ディ)で、dire(ディール)「言う」の単純過去形ですね。
 dit le pèreで「父に言った」ではなく、「父は言った」というSVが倒置していることに注意ですね。


 ➁≪Et tu es sain et sauf! Ah, quelle joie!≫dit la mère.
 sain et sauf(サン エ サフ)は前々回くらいで出ましたね。「無事に」の意味です。「健康で無事な」の意味ですけど、要するに「無事に」となります。
 quelle joie(ケル ジョワ)ですけど、ここはquel/quelle名詞でいわゆる感嘆文となります。ここは「なんと嬉しいの!」というような意味となります。英語で言えばHow happy(it is)!という感じですね。joie(ジョワ)は女性名詞で「喜び、楽しみ」の意味です。

 訳しますと、
 ➁≪Et tu es sain et sauf! Ah, quelle joie!≫dit la mère.
 「あなたは無事ね! ああ、なんと嬉しいの!」と母は言った。
 という感じです。
 結構地味にこのes(エ)ですけど、être(エートル)ですね。訳しにくいですね。「無事に」ときたら「帰ってきた」となりますが、そうではないし。それだったらrevenir(ルブニール)が入ったことでしょう。無事で「ここにいる」ということになりますから、「無事ね!」と訳しましたが。「ご無事で!」とかだともっとそれっぽいとは思ったんですが、まあここには合いませんし(笑)ここ結構地味に訳しにくいなあと思いました。
 ついでに、ここも会話文+direでSVが倒置してます。


 ③Et ils vécurent ensemble longtemps et furent très heureux.
 動詞は二つですね。
 vécurent(ベキュール)はvivre(ビーブル)の単純過去でilsに対応していますね。「生きる、暮らす」の意味です。
 furent(フュール)はêtre(エートル)の単純過去でilsですね。どちらもilsがかかっています。
 ensemble(オンソンブル)は副詞でtogetherの意味です。「一緒に、ともに」ですね。
 longtemps(ロントン)はlong timeです。「長い間、久しく」です。
 très(トレ)はveryの意味です。
 heureux/heureuse(ウール―/ウールーズ)はhappyの意味です。

 まあ物語の最後ってことで大体想像付くものばかりですよね。
 ということで訳しますと、
 ③Et ils vécurent ensemble longtemps et furent très heureux.
 「そして彼らは一緒に末永く暮らした。彼らはとても幸せだった」
 となります。


 ということで今回も復習して終わります。
 ①≪Mon fils chèri! Je savais que tu réussirais!≫dit le père.
 ➁≪Et tu es sain et sauf! Ah, quelle joie!≫dit la mère.
 ③Et ils vécurent ensemble longtemps et furent très heureux.


 32~36を合わせました。
 Les Ogres, reconnaissants, rendirent au pays tout ce qu'ils avaient pillée et l'on remplit le bateau de Momotaro de toutes sortes de trésors.
 À la maison, les vieux parents attendaient et priaient:
 ≪Pourvu qu'il ne lui soit rien arrivé……pourvu qu'il soit sain et sauf……Quand va-t-il rentrer?≫dit la mère.
 Le père qui guettait hors de la maison poussa un cri de joie:≪Oh regarde! C'est bien notre Momotaro!≫
 En effet, c'était Momotaro avec ses compagnons.Momotaro marchait en premier, le Chien et le Singe tiraient un chariot rempli des trésor derrière lui.Le Faisan, quant à lui, volait dans le ciel bleu.
 ≪Mon fils chèri! Je savais que tu réussirais!≫dit le père.
 ≪Et tu es sain et sauf! Ah, quelle joie!≫dit la mère.
 Et ils vécurent ensemble longtemps et furent très heureux.





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