ということで前回ようやく鬼ヶ島が見えてきたのでした。
さて一行はどうするかという場面ですね。
今回一文ですが長いです。まあぼちぼちやろうかなと。
前回今回分の読み
①Le Chien se mit à ramer de plus en plus fort,le Singe maintenait le cap, pendant que le Faisan partait survoler l'île en éclaireur.
イヌ、サル、キジで区切っていくことにしますと、前半ですね。
Le Chien se mit à ramer de plus en plus fort
mit(ミ)はseが前に出てますから代名動詞です。mettre(メットル)が原形でここは単純過去形ですね。putの意味ですので「イヌは自分自身に~した」という感じになりますが、「~に身を置く、陥る、なる」という意味になります。
ここではさらに「se mettre à 不定詞」の形で「~に着手する、~し始める、~にとりかかる」の意味となります。
ramer(ラメ―)は先日も出ましたが「漕ぐ」の意味です。そういえばla mer(海)とramer(漕ぐ)って似てますね。まあこうやって覚えても「漕ぐ」なんて動詞はそんなに頻繁に使わない気もしますが(笑)
で、合わせて「漕ぎ始める」の意味となります。
de plus en plusはちょくちょく見かける気がします。「ますます、次第に」の意味です。
fort/forte(フォール/フォルト)はよく出ますね。strongの意味です。形容詞で「強い」副詞で「強く」ですが、前のと繋げると「強く漕ぎ始めた」となりますので、まあここは副詞ですね。余談ですが、副詞ということは省いても文は成立します。
なので、
Le Chien se mit à ramer
として「犬は漕ぎ始めた」として、そこから考えるのが重要かと思います。
さてまとめますと、
①Le Chien se mit à ramer de plus en plus fort
「犬はますます強く漕ぎ始めた」となりますね。
ここ、イヌはサボってたんじゃないか疑惑がある気がしますが、「サボってたんじゃない、力を温存していたんだ」と言われそうですね(笑)まあ鬼ヶ島に到着した時点でへとへとでも困りますが(笑)
さて、続けてサルです。
le Singe maintenait le cap
maintenait(モントゥネ)ですが、maintenir(モントゥニール)から来ています。英語でいうところのmaintainですね。「~を支える、保つ、維持する」の意味です。他動詞ですね。~aitの語尾を見て、ああ半過去くさいな→「~していた」かな、というあたりを付けた方はそれ◎ですので続けてくださいね。
cap(キャプ)は岬です。leがついてますので男性名詞です。
で、ここですが慣用句としてはないんですけども、「changer de cap」で「方向を変える」の意味になります。なので、「maintenir de cap」で「方向を変えずに行く、そのまま行く」というニュアンスとなっているように思います。
なので、ここは
le Singe maintenait le cap
「サルは方向を保っていた」となると思います。まあその後も文は続きますので「サルは方向を保ち、」でいいのかなと。
さて、最後にキジですね。
pendant que le Faisan partait survoler l'île en éclaireur.
pendant(ポンドン)はduringの意味です。「~の間に」の意味ですね。during the dayとかでありますね。
で、この「pendant que SV」で「SがVする間に」ですが、これ結構見かけます。頻出だと思いますね。
で、そのSVを見て行きますと、
le Faisan partait survoler
partait(パルテ)はpartir(パルティール)から来ています。ここは半過去形ですね。partir+不定詞で「~しに出掛ける」となります。
survoler(シュルボレ)は先日も出ました。fle awayの意味で、「~の上空を飛ぶ」の意味です。
で、その対象であり何の上空かと言えば l'île en éclaireur.です。
île(イール)は「島」です。女性名詞なので、一応先についてる「l」は「la」となります。これで合わせて l'île(リール)となります。つまりは鬼ヶ島のことですね。
en éclaireurですが、éclaireur(エクレールユール)は「斥候」という意味です。まあ偵察ですね。
でこのen(オン)なんですが、前置詞で意味としてはinの意味です。これの後ろにつくと無冠詞名詞となることが多いですので、éclaireurは男性名詞なのでleとかunとかつきそうですが、ここではつきません。
en voyageとかで「旅行中だ」とかありますが、「~の状態で、~になって」という意味合いで使われます。つまりen éclaireurで「斥候として」ということですね。あるいは「斥候としての状態で」という感じです。
ということでまとめますと、
pendant que le Faisan partait survoler l'île en éclaireur.
「キジが斥候としてその島の上空を飛びに出掛けている間に」となります。
・ここで3つの文章を改めて考えますと、キジが出かけていた間に→イヌはより強く漕ぎ始めたし、サルは方角を維持していたということになります。「pendant que SV」の「SがVしている間に」の意味合いはキジの方にかかっているんですね。それを思えば、これについている訳文なんですけど、
「イヌは一層力をこめて舟をこぎだします。サルはかじを取り続け、その間にもキジは偵察のため~」となってましたが、厳密に言えば「その間」というのはキジの方にかかっていると考えないとおかしいと言えると思います。だから「キジが偵察しているその間に~」と考える必要があるということですし、そのクセを持っていた方がいいと思います。
ということでまとめます。
①Le Chien se mit à ramer de plus en plus fort,le Singe maintenait le cap, pendant que le Faisan partait survoler l'île en éclaireur.
「イヌはますます強く漕ぎ始めた。サルは方向を維持していた。ーーキジがその島の上空へと斥候に出かけていた間に(である)」
という感じとなりました。
ちょっと気になったのがサルもキジも半過去形で「~していた」なんですが、イヌは単純過去なんですね。みんな合わせて半過去形にしてもよかった気もしますが、「ますます強く漕ぎ始めていた」、まあここも「より一層強く漕ぎ始めていた」とかにしてもよかった気もしますが、なぜここだけ単純過去にしたんだろうというのがよくわかりませんでした。まあキジの報告を聞いてから、あくまでその時点からというニュアンスをいれたかったのに、それを聞く前からイヌはやっていた、「とっくにやってるよ!」となると話がおかしくなるからかなと。
ということで、前回今回でまとめます。
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Il ne fallut pas longtemps pour entendre le Faisan aux yeux perçants annoncer:
≪Momotaro!Onigashima en vue!Je vois le château-fort tout noir des Ogres juste dans notre direction!
――Très bien!On continue dans cette direction!≫ordonna Momotaro à ses compagnons.
Le Chien se mit à ramer de plus en plus fort,le Singe maintenait le cap, pendant que le Faisan partait survoler l'île en éclaireur.
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