フランス語桃太郎その16






 ここからは新キャラが続々と出てきます。
 といってもイヌ、サル、キジですが。この登場場面は長いですね。
 まあ今回のと次のとその次のはよく似ていますが、かぶっている箇所は復習としてでも使ってもらえればと思ってます。
 ほぼコピペでいけそうですね(笑)

 今回次回分の読み
 ①Sur le chemin d'Onigashima, Momotaro rencontra un chien.
 ➁≪Ouah!Ouah!Où vas-tu donc, Momotaro?
 ③――À Onigashima,pour combattre et punir les Ogres!
 ④――Qu’as-tu dans ton balluchon?
 ⑤――Les meillurs Kibidangos qui donnent une force magique!
 ⑥――Donne-m’en, et je serai ton alliés.
 ⑦――Tiens!Mange ça et suis-moi!≫
 ということで7つもあるんですが、まあ内容は大したことを言ってません。
 文法的な見どころはいろいろあるんですが。


 ①Sur le chemin d'Onigashima, Momotaro rencontra un chien.
 慣用句があります。
 le chemin de~で「~に行く道」という意味があります。
 chemin(シュマン)は「道」という男性名詞ですね。
 英語に直せば「On the road of the Onigashima」という感じでしょうか。
 rencontra(ロンコントラ)はrencontrer(ロンコントレ)からきています。meetですね。「~と出会う」です。
 chien(シヤン)は犬です。
 「鬼ヶ島へと行く道で、桃太郎は犬と出会った」でいいと思います。

 ➁≪Ouah!Ouah!Où vas-tu donc, Momotaro?
 「ワンワン、桃太郎さんどこへ行きます」
 ですね。
 Où(ウー)はwhereです。
 vas-tu(バチュ)は疑問文なのでひっくり返っています。ひっくり返さなくてもいいですが。英語でいうgo youですね。do you goという感じでしょうか。
 donc(ドンク)は接続詞です。「それゆえ、従って」という意味もあるにはありますが、ここでは「さて、ところで」という意味で、ほぼ意味らしい意味を持たないです。省略してもいいくらいでしょう。

 ③――À Onigashima,pour combattre et punir les Ogres!
 À (ア)はtoの意味です。
 pourはforですね。
 pour+不定詞(動詞の原形です)で「~するために」の意味です。ここらへんは前回前々回あたりで出てますね。
 「鬼ヶ島へ(行く)。戦って鬼たちを処罰するために(行く)」という感じでしょうか。
 しっくりくるのは後ろを先に訳すことですかね。
 「戦って鬼たちを処罰するために鬼ヶ島へ(行く)」
 まあ後ろから訳すクセが付くと大変なので、今回は前者がいいと思います。

 ④――Qu’as-tu dans ton balluchon?
 Qu'as……となってますが、正確にはQue as……です。
 que(クー)はwhatの意味です。ちなみにqui(キ)とくればwhoの意味があります。もしくはthat節みたいにqui節になる可能性もあります。
 balluchon(バルション)は「小包み」という男性名詞でした。なので「ton ta tes」(トン タ テ)でtonが前にきています。
 英語で言えば
 What do you have in your bag?
 ですかね。でもおそらくこうなると、What is in your bag?もしくはWhat do you have?になる気もします。

 ⑤――Les meillurs Kibidangos qui donnent une force magique!

 これ今回の文章の中で一番重要なところだと思いますので力入れてやります。
 meillurs(メイユール)はbetter bestの意味です。
 ・定冠詞のLes(レ)が先に出てますから、これは最上級の表現ということがわかります。英語で言えばThe best of Japanとなるんですけど、ofに当たるde(ドゥ)がありません。でも本当はあります。ここでは省略されています。「日本一の」→「日本の中で最も~」という意味になりますから、Les meillurs Kibidangos(de Japon)というのが本来いわんとするところになります。これで「日本の中で最も良い、素晴らしい」の意味になります。まあ「日本の中で」がなくても最上級なんだから最もいいんだよということですね(笑)

 ・さてさっきも出ましたqui(キ)です。whoの意味がありますが、ここではquiが主語代わりとなってきびだんごの説明をしています。
 そしてdonnent(ドネ)ですが、これ接続法です。接続法といえば「話者の主観的な思いを表現するもの」という話で直接法と対立するものでしたが、ここでは◎関係代名詞の先行詞の中に最上級がある時は接続法ということで接続法になってます。それはつまり、何が最上級ってあくまであんたの個人的な思いから最上級が決められてるんでしょという感情的なものによるところが大きいからなんですね。なのであくまで90%以上はそういう事情で接続法がくっつくということです。これが数値でとか、例えば年齢が一番上だみたいな客観的な指標があったら別に直接法をつかってもOKということです。
 そういうのがありつつも、基本は◎関係代名詞の先行詞の中に最上級がある時は接続法ということになってるわけですね。
 ということで、
 ⑤――Les meillurs Kibidangos qui donnent une force magique!
 「これは最も素晴らしいきびだんごだ――これには不思議な力が与えられている!」
 フランス語ではきびだんごは複数形でlesや~sがついてましたが、日本語では複数形表現がないのでそのままにしてます。


 ⑥――Donne-m’en, et je serai ton alliés.
 ・これなんですが、命令法の単純形による命令文なんですね。
 少しややこしいですが、命令文といえばtuにあたるdonnesあるいは丁寧なvousにあたるdonnezでいいんです。それでいく方法もあるんですが、というよりそれが大多数ですが、その場合直接法現在による命令文なんですね。
 tuにあたるものなのに動詞が~sになってない。こういうものもあると。まあ内容は同じ命令の意味なんですが。
 で、ここは「V 間O 直O」となってます。
 つまり、「V me en」であり、「私に、それを、よこせ」という意味です。
 me(ム)は「私に」の人称代名詞、en(オン)は「それを」の人称代名詞となります。

 ・serai(スレ)はêtre(エートル)の単純未来形ですね。近接未来はやりました。be going toにあたるものをaller+不定詞(動詞の原形です)でやってしまうというヤツでした。近い未来を表すと。
 それに対してこれはwillの意味ですね。
 alliés(アリエ)は名詞で「味方」の意味です。もしこれが女性形であればalliée(アリエ)となり「e」がついていたはずですから、これは男性形です。それに従って「ton ta tes」のtonが前についてます。

 そうなりますと、
 ⑥――Donne-m’en, et je serai ton alliés.
 「それを私によこせ。そうすればあなたの味方となりましょう」
 という感じですかね。
 「ひとつください。お供します」よりもなんだか物騒な感じですね(笑)

 ⑦――Tiens!Mange ça et suis-moi!≫
 Tiens(ティヤン)はtenir(トゥニール)からきています。hold keepの意味ですね。
 それがtuに合わせてtiensとなり、そのまま動詞だけで命令形となっています。これが命令形としては一般的ですね。
 次のMange(モンジェ)ですが、また命令法の単純形です。この形だけだと、jeやilに合わせた形と一緒ですね。まあここは相手に言ってますし、先頭に単独で出てますので命令形です。
 ça(サ)はあまり出てないですが。「c」の下にへんなへにょへにょしたヤツが出てます。これでthatの意味となります。
 suis(スュイ)はいかにもよくみるêtre(エートル)のjeに合わせた形っぽいですが、ここは違います。
 suivre(スュイ―ブル)という動詞が変化したもので、followの意味です。つまり、ここもtuに対して言っている命令形です。「(tu) suis-moi」ということですね。

 ということでまとめますと、
 ⑦――Tiens!Mange ça et suis-moi!≫
 「持っておけ!それを食べろ、そして私についてこい」
 ということになります。しかし「持っておけ」と言いながらいきなり「食べろ」では変ですから、「もらっておけ、もらえ」の意味でないとおかしいですね。「ほら、もらっとけ。食べたら私についてこい」という感じだとスムーズかなと思います。


 ということで最後にまとめとして見てみることにします。

 ①Sur le chemin d'Onigashima, Momotaro rencontra un chien.
 ➁≪Ouah!Ouah!Où vas-tu donc, Momotaro?
 ③――À Onigashima,pour combattre et punir les Ogres!
 ④――Qu’as-tu dans ton balluchon?
 ⑤――Les meillurs Kibidangos qui donnent une force magique!
 ⑥――Donne-m’en, et je serai ton alliés.
 ⑦――Tiens!Mange ça et suis-moi!≫


 さて13~16までの文章を合わせてみます。
 意外と簡単だな思えたらいいですね。

 Rentré à la maison, Momotaro salua ses parents et leur dit:
 ≪Permettez-moi de partir quelque temps.
 ――Partir pour où,mon cher enfant?
 ――À Onigashima,l'île des Ogres,pour combattre et punir les méchant Ogres et mettre fin à leur pillage!≫
 Ses vieux parents étaient inquiets mais ils ne purent le faire revenir sur sa décision.Alors son père lui donna un grand sabre et une armure.Sa mère lui fit des Kibidangos, des gâteaux de millet,tellement bons qu'il suffit d'en manger un pour sentir sa force revenir.
 Momotaro se vêtit de l'armure et prit son sabre.Il attacha à sa ceinture le balluchon de Kibidango et prit congé de ses parents.

 Sur le chemin d'Onigashima, Momotaro rencontra un chien.
 ≪Ouah!Ouah!Où vas-tu donc, Momotaro?
 ――À Onigashima,pour combattre et punir les Ogres!
 ――Qu’as-tu dans ton balluchon?
 ――Les meillurs Kibidangos qui donnent une force magique!
 ――Donne-m’en, et je serai ton alliés.
 ――Tiens!Mange ça et suis-moi!≫



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