フランス語桃太郎その10






 ということで10まできました。41までですから序盤戦はこれでおしまいって感じですね。中盤戦、後半戦、終盤戦と思って行こうと思ってます。
 今日はちょっと長めです。
 前回今回の読み

 ①Momotaro n'était pas un enfant comme les autres:
 ➁plus il mangeait, plus il grandissait.
 ③Il grandit si vite qu’au bout de quelques temps,il devint un beau jeune homme doté d'une force prodigieuse.
 ④Il était le plus fort de tout le pays mais aussi le plus gentil.
 この4文になりますね。

 ①Momotaro n'était pas un enfant comme les autres:
 ①は最後に「:」コロンがついてますので、➁は①の説明となります。関連してるってわけですね。

 ・あんまり桃太郎始めてから見かけないんですが、今回の動詞が「était」(エテ)なんですけど、これをneとpas(ヌとパ)で挟んでます。いわゆる普通の否定の文章ですね。英語ならdoに「not」をくっつけるんですが、フランス語は2語で否定すると。

 Momotaro n'était pas un enfant
 「桃太郎は一人の子ではなかった」半過去ですが、まあいいニュアンスの言葉がないので「~た」と複合過去みたいに訳してます。
 「un」(アン)のニュアンスが「たくさんあるうちの一つ」って感じですから、
 「よくある子どものうちの一人という感じではなかった」という感じになりますね。
 で、じゃあ具体的にどういうことなんだよと思ってみると、
 comme les autres(コンム レ ゾートル)
 commeはas likeの意味です。「~のように、~のような」という感じですね。
 autreはotherの意味です。「他の、その他の」ですね。
 ですから英語でいうならば
 「like the others」って感じでしょうか。「他の子どもたちのような」という感じですね。

 それっぽくつなげますと、
 「桃太郎は他の子どもたちのような、よくある子どもではなかった」となります。
 まあ簡単に言えば「ちょっと変わってた」と言いたいわけですね(笑)
 で、具体的にどういうことかを➁で説明してます。

 ➁plus il mangeait, plus il grandissait.

 ここで慣用句が出てます。

 plus S1V1,plus S2V2
 となります。
 S1がV1すればするほど、ますますS2はV2になると。
 英語のthe more~,the more~ってのがありましたが、あんな感じです。
 mangeait(モンジェ)が食べるの半過去、grandissait(グランディセ)がgrandir(グランディール)、大きくなるの半過去となります。
 合わせると、
 「食べれば食べるほど、桃太郎は大きくなった」
 というのがここでの内容です。半過去のニュアンスをもっと入れようと思えば、
 「桃太郎は食べていれば食べているだけ、大きくなっていった」
 という感じでしょうか。あるいは
 「桃太郎はより食べていったら、より大きくなっていった」
 という感じでしょうか。半過去のニュアンスがなかなか難しいですね。それに~すればするだけ~というニュアンスが薄れている気もするので、一番最初のに戻ろうと思います。
 ➁plus il mangeait, plus il grandissait.
 「(前段を受けているので)すなわち、彼は食べれば食べるほど、ますます大きくなっていったのである」
 とこういう感じでいこうと思います。


 ③Il grandit si vite qu’au bout de quelques temps,il devint un beau jeune homme doté d'une force prodigieuse.
 いきなり慣用句が出てきてます。
 si ~que SVというやつですね。
 英語で言うso~that SVです。
 「とても~なのでSVだ」という意味です。
 granditはさっきも出ました。単純過去形ですね。
 viteは形容詞でfastの意味です。

 これで最初のところをやっていきますと、
 「彼はとても速く大きくなったので、……」
 という風になっていくことがわかります。
 その後は
 qu’au bout de quelques temps,

 となってますから、必要なところ、つまりSVがきているのではなく、あくまでここは挿入句だとわかります。
 飛ばしてもいいんですが(笑)、まあ見て行きます。
 慣用句ですね。
 au bout de~(オウ ブー ドゥ)で「~の終わりに、最後に」という意味です。
 quelque temps(ケルクー タン)はsome timesの意味です。直訳すると「幾つかの時期」ですね。
 合わせますと「幾つかの時期が過ぎた、その終わりには」という意味になります。
 英語で言えば「the time has passed」という感じでいいと思います。
 まあ一言で言えば「間もなく」で、副詞の「bientôt」(ビヤントー)ですが。本当にここはいらんというか、副詞だなと思います。
 いっそ「幾つかの時期を過ぎると(間もなく)」という感じにしましょうか。


 続けていきますと
 il devint un beau jeune homme doté d'une force prodigieuse.
 これがさっきのsi ~que SV、つまり「とても桃太郎の成長は早いのでSVだ」のSVの部分になるわけですね。

 devint(ドゥバン)はdevenir(ドゥブニール)からきてます。
 これも基本的なよく出る動詞ですね。「~になる」のbecomeの意味です。
 前半だけを見てみますと、
 il devint un beau jeune homme
 「彼は若くて立派な若者となった」ですね。
 beau(ボー)はよく出ます。「元気な、立派な」ですね。
 jeune(ジュンヌ)は「若い」です。youngです。

 で、そのさらに説明が続いています。
 doté d'une force prodigieuse.
 doté deが辞書に載ってないんですが(笑)、まあ大体想像は付きます。
 「~が与えられた」という意味でしょう。
 force(フォルス)はforceです。女性名詞で「力」ですね。
 prodigieux/prodigieuse(プロディジュ―/プロディジュ―ズ)は形容詞で「驚くべき、けた外れの」という意味です。これが女性名詞に引っ張られて変化しているわけですね。
 まとめますと、ここで
 「驚くべき(驚くほどの)力が与えられた」という意味になります。

 il devint un beau jeune homme doté d'une force prodigieuse.
 は従って
 「彼は若くて立派な若者――それも驚くほどの力が与えられた若者――となった」
 という感じでいいと思います。
 さて③も終わりですね。

 ③Il grandit si vite qu’au bout de quelques temps,il devint un beau jeune homme doté d'une force prodigieuse.
 「彼はとても速く大きくなったので、いくつかの時期を過ぎると、彼は若くて立派な若者――それも驚くほどの力が与えられた若者――となったのである」
 という感じでいいかなと思います。

 ラストの④ですね。
 ④Il était le plus fort de tout le pays mais aussi le plus gentil.
 「le plus fort」は重要ですね。
 いわゆる最上級の言い方です。
 まんまですけど、the mostの意味です。
 fort(フォール)はstrongの意味ですね。
 Il était le plus fort
 で
 「彼は最も強くなった」でいいと思います。

 その強いことの説明がde以下にあります。
 de tout le pays
 英語で表せば
 of all the countryですね。
 ですから
 Il était le plus fort de tout le paysで
 「彼はその国の中で最も強くなった」となります。

 ・さて次がmais aussi(メ ゾッスィ)
 なんですが。
 ちょっと脱線しますがこれbut alsoと同じです。
 といえば「not only A but also B」というのがありました。
 「AだけでなくBも」ですね。
 これに当たるものがフランス語にもあります。
 「non seulement A mais aussi B」(ノン シュールモン A メ ゾッスィ B)
 ですね。今後出るかはわかりませんが、今後見かけたら
 「あ、こいつは!」と思ってもらえたら喜びます(笑)

 さて。
  le plus fort de tout le pays mais aussi le plus gentil.
 「国で最も強い上に、最も優しくもあった」
 mais aussiで「Bでもあった」という意味がありますので、
 「彼は最も強い上に最も優しくもあった」とするのがいいと思います。
 le plusは最上級でしたね。

 ということで、
 ④Il était le plus fort de tout le pays mais aussi le plus gentil.
 「彼はその国の中で最も強かったが、さらに最も優しくもあった(のである)」
 という感じになりました。


 さて。
 今回もざっと見て意味が分かれば大成功ですね。

 ①Momotaro n'était pas un enfant comme les autres:
 ➁plus il mangeait, plus il grandissait.
 ③Il grandit si vite qu’au bout de quelques temps,il devint un beau jeune homme doté d'une force prodigieuse.
 ④Il était le plus fort de tout le pays mais aussi le plus gentil.


 前回今回分を合わせてみることとします。
 
 Le couple aimait tendrement Momotaro.Il l'éleva avec beaucoup d'affection et de soins.
 Momotaro n'était pas un enfant comme les autres:plus il mangeait, plus il grandissait.Il grandit si vite qu’au bout de quelques temps,il devint un beau jeune homme doté d'une force prodigieuse.Il était le plus fort de tout le pays mais aussi le plus gentil.




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