ということで続きです。
前回と今回分の読み
おばあさんが桃を我が家に持って帰ります。
①Alors, la pêche s'arrêta juste devant la vieille femme qui était toute contente à l'idée de pouvoir la manger avec son mari.
➁Elle la sortit de l'eau et l'apporta chez elle.
今回はこの2文です。
①Alors, la pêche s'arrêta juste devant la vieille femme qui était toute contente à l'idée de pouvoir la manger avec son mari.
Alorsは前回も出ました。thenであり「その時」です。前回はalors que~で節を導いてましたが、今回はそういうことはなさそうです。
・ここで重要な要素でました。
ちょっと長めに解説しますが、まあ主語の桃はいいとして動詞ですね。
s'arrêta(サレタ)ですが、動詞自体はarrêter(アレテ―)から来ています。英語のstopやarrest(逮捕する)という意味があります。
ただここは代名動詞(だいめいどうし)という形で出ています。
直訳すると「桃は自分を止めた」となりますが、まあ意味合いとしては「桃は止まった」とするのが自然ですよね。こういう、対象にかかって「~をなんとかする」というような動詞が自分にかかっている場合を代名動詞といいます。代名詞とごっちゃになりそうですが、意味は全然違います。do one'sselfという感じです。ここではdo herselfという感じになっています。
・これは本当はめっちゃ基礎のところで出てます。フランス語の最初の授業で出ますね。
何かって、
「私の名前は山田太郎です」のところで出ます。
Je m’appelle(ジュ マペール) taro yamada.となるんですが、まさにこれこそが代名動詞なんですね。
appelle(アペール)はappeler(アプレ―)からきてます。で英語のcallです。なので、直訳すると「私は自分の名前を山田太郎と呼んでいます」となります。これが「私の名前は山田太郎です」となるんですね。これが代名動詞です。これが一番身近で分かりやすい例だと思います。
まあここらで戻りますが。
・で、s'arrêta(サレタ)なんですが、まあそのまま訳すれば「桃は自分自身を止めた」という意味となります。自然に訳すると「桃は止まった」ですね。一応これ「単純過去」という形なんですが、ほとんどないものだし重要でもないものなので省きます。要するに過去形ですね。
juste(ジュストゥ)はjustですね。「ちょうど」です。
devant(ドゥヴァン)は前置詞です。in front ofとかbeforeの意味です。「~の前に」
なので、 juste devant la vieille femmeで「ちょうど女性(おばあさん)の前で」止まったと、そういうことになりますね。
・で、qui以下でそのおばあさんの説明です。
était(エテ)はエートルの半過去形です。
ここで「おばあさんは~していた」「~だった」と訳すかなと予想がつきます。
toute(トゥットゥ)は先日も出ました。allで「すべて」ですが「全く、完全な」とかでもいいでしょう。まあここでは繋がりを考えて「すっかり」とします。
content/contente(コントン/コントントゥ)で形容詞の「~に満足している」ですね。be satisfied withに当たります。
そして
à l'idée de pouvoirですが。
à l'idée de(アリデードゥ)不定詞(不定詞は動詞の原形です)で、「~を考えると」「~と思うと」という意味です。
ですからここまでで
「~できることを思うと全く満足だった」となります。pouvoirは「できる」という動詞です。canと同じですが助動詞というわけではないです。
さて、じゃあ何ができるのかということですね。
・ここからは英語で考えると
「pouvoir manger la」ですが、英語なら「can eat it」というところですが、それが「can it eat」的になっています。で、「pouvoir la manger」となっているわけですね。「それを食べることができる」となります。
ここはpouvoir+不定詞で「~できる、~しうる」となっています。
manger(モンジェ)は「食べる」です。英語のeatです。
合わせて「食べられる」「食べることができる」となります。
・最後のavec son mari(アベック ソン マリ)はいいでしょう。
「彼女の夫と一緒に」です。
avecはあまり触れてないですが、前置詞で英語のwithと同じです。
英語で表せば
「with her husband」となります。
ここまでまとめますと、
①Alors, la pêche s'arrêta juste devant la vieille femme qui était toute contente à l'idée de pouvoir la manger avec son mari.
「その時、その桃はちょうど彼女の前で止まったのだが、その彼女は夫と一緒にそれ(その桃)を食べることができるということを思うと、すっかり満足していた」
という感じでしょうか。
ちょっとqui前の内容は前でまとめて、その後は別にとやって「彼女は~なのだが、その彼女は」となるとちょっと訳がしつこくなりました。
いっそ一気に訳そうとすれば後ろからとなります。
「その時、その桃はちょうど彼女——夫と一緒にそれを食べることができるということを思ってすっかり満足していた彼女——の目の前で止まった」という感じでしょうか。でも訳しながら後ろに行く訳ってあまりよくないように思います。しっかり前から順々に訳してかないとミスが増える気がしますね。
そういう意味でもよくないとは思うんですが、そもそもこの「――」を使う訳し方は学校とかではかなり使いにくいですよね。その意味では実用性に欠ける気もしますが、まあここではいいか(笑)
さて➁です。
➁Elle la sortit de l'eau et l'apporta chez elle.
sortirは自動詞で「外出する、外へ出る」となりますが。
sortir de ~ で「~から取り出す」という意味になります。
l'eau(ロウ)は水です。一応女性名詞です。わかりにくいですが。
なのでsortir de l'eau(ソルティール ドゥ ロウ)で「水から引き上げる」という感じでいいと思います。英語のtake outですね。
水は川の水ですね。「川から引き上げる」でもまあ間違いではないとは思いますが。
で、
Elle la sortitでSOVなので「彼女はそれ(桃)を引き上げた」ですね。一応これも単純過去形というものになります。まあ過去形なんだなと思ってください。
et(エ)はandです。「そして」でいいでしょう。
l'apporta chez elleですね。また出ました。
apporter(アポルテ―)は英語のbringです。
「それを彼女の家まで運んだ」となります。これも単純過去形ですね。
このchez(シェ)なんですが、まあ前置詞なんですがこれかなり特殊で。
英語で言えば「at one's house」という感じです。それを一語で言っています。
「彼女の家へ」となりますね。
さて、まとめますと
➁Elle la sortit de l'eau et l'apporta chez elle.
「彼女はそれ(桃)を(川の)水から引き上げて、彼女の家へ運んだ」となりますね。
今回の範囲はこれでおしまいです。
見直しまして、違和感なくできましたら完璧です。
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①Alors, la pêche s'arrêta juste devant la vieille femme qui était toute contente à l'idée de pouvoir la manger avec son mari.
➁Elle la sortit de l'eau et l'apporta chez elle.
さて。今までの文章を合わせてみました。
最後にこの長文に対しても「まあ内容は単純だから」と思えて挑められる、そしてスラスラと読めて内容も分かるというようになればまさに完璧ですね。
Il était une fois un vieux bûcheron et sa femme qui vivaient dans un petit village au pied d'une montagne.Le vieil homme allait tous les jours ramasser du bois et la vieille femme allait faire à la rivière.Un jour, alors que la femme était à sa besogne habituelle,que vit-elle?Une grosse pêche toute fraîche qui flottait à gauche, à droite en descendant la rivière.
≪Quelle belle pêche! Elle a l'air délicieuse.Allez, viens par ici, que je t'apporte à mon mari!≫
Alors, la pêche s'arrêta juste devant la vieille femme qui était toute contente à l'idée de pouvoir la manger avec son mari.Elle la sortit de l'eau et l'apporta chez elle.
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