ということで今日から桃太郎ですね。内容が誰の頭にも大体入っているってのも大きいですし、まあ各国向けで訳されてますので非常にいい教材だと思います。考え得る限りで最もいい教材の一つではないかなと。
で最初はさっぱりでも、ああこここんな意味なのかーとか、こういう背景とか文法があるのねということまで触れていければ、効果を何倍にも大きく膨らませることも可能だと思います。
狙っているのは完全丸暗記です。私たちが頭に入れているように、フランス語で桃太郎を頭に叩き込むのが目標です。
フランス語で桃太郎全文
今日明日の分
①Il était une fois un vieux bûcheron et sa femme qui vivaient dans un petit village au pied d'une montagne.
・主語がIlで「彼」ではあるんですが、ここでは特に何も意味を持ちません。天気とかを表すのと同じですね。
「かつて、こんなことがあった」というようなことを言う場合にもIlが用いられます。
était(エテ)も半過去形で「~ていた」ですが、日本語としてはおさまりが悪いので、「~があった」と訳しても大丈夫です。
une foisは女性名詞で「一回、一度」という意味です。
なので、
Il était une foisで
「かつて一度だけこんなことがあった(のだが)」
と訳すとおさまりがいいでしょう。まあそもそも慣用句的に「昔々」ってのも一応あるんですが、そうなると「あるところに」がこないので繋がり悪いんですよね。ってことで今回は使いません。
bûcheron(ブシュロン)は「木こり」です。vieux(ビュー)はoldですね。「年取った」「年老いた」という意味です。
femme(ファンム)は妻です。女性名詞なのでsa(サ)がついてます。
「ある年取った木こりとその妻が」となります。
その二人の主語を受けているのがqui(キ)です。英語で言えばwhoですね。
ここからはwhoで受けている主語の説明です。
vivaientは(ビーブ)はここでの動詞で、vivre(ビーブル)から来ています。
「生きていた」という意味ですが、まあここでは「暮らしていた」ですね。英語で言うliveです。それがおじいさんとおばあさんで複数形となり、ilsに当たるvivaientとなって、ここでは半過去形で変化しているわけです。
なので「暮らしていた」という感じになります。
au pied de~で「~の下で」となります。
pied(ピエー)自体には「足」という意味があります。
なので、
「ある山の下の村の中で暮らしていた」という感じです。
もっと日本語っぽくやるとすれば
「とある山のふもとの村の中で暮らしていた」
となります。
ここまでをまとめますと、
Il était une fois un vieux bûcheron et sa femme qui vivaient dans un petit village au pied d'une montagne.
「かつて一度だけこんなことがあったのだが、ある年取った木こりとその妻がとある山のふもとの村の中で暮らしていた」という感じになります。
強引に「昔々」を使いますと
「昔々、ある年取った木こりとその妻がとある山のふもとの村の中で暮らしていた」という感じになります。
➁Le vieil homme allait tous les jours ramasser du bois et la vieille femme allait faire à la rivière.
上ではun vieux(ビュー) bûcheronで「年取った木こり」としてましたが、ここでは同じ言葉をvieil(ビエイユ)で言い換えています。これは次にくる言葉がhomme(オンム)なんですけど、無音のhかつ単数の場合なんで、vieuxという単語が特別な変化をしている場合なんですね。なのでここはvieuxではなくvieilになっているわけです。
行くというaller(アレー)がここでは半過去形になっています。
「行っていた」という意味になりますね。
tous les joursで「毎日」ですから、allait tous les joursで「毎日行っていた」と。
ここではtous les joursをとりあえず省いて、
半過去+動詞の原形(動詞の原形のことをフランス語では不定詞と言います)
でallait ramasserで考えるのが重要ですね。「拾い集めに行っていた」という意味です。du bois で「森へ」ですね。このduはde+leが合体してなった縮約形というやつです。deは英語のof fromという意味です。「森から拾い集めに行っていた」でもわからなくはないですけど、自然なのは「森へと拾い集めに行っていた」ですね。
et(エ)はあまり出てきませんが、andの意味です。
「そして」とか考えてもいいですね。
そしてvieille(ヴィエイユ)ですが、今回これ多いですね。先ほどのvieuxが女性単数の場合だとvieilleとなります。これが複数形だとvieillesとなって最後にsがつきます。「~ズ」と読みたくなりますが、読み方は「ヴィエイユ」で変わりません。なんと今回だけで地味にvieuxの変化をすべて網羅できるようになってるんですね(笑)
で、tous les joursはもうついてないですが、形は前回のおじいさんの場合と同様です。まあ書いてはありませんが「毎日」が含まれていると考えても間違いではないでしょう。
半過去+原形(さっきも出ましたが動詞の原形を不定詞といいます)ですね。
allait faire à la rivière
「川へと洗濯をしに行っていた」となります。
ということでまとめますと、
Le vieil homme allait tous les jours ramasser du bois et la vieille femme allait faire à la rivière.
「おじいさんは毎日森へと拾い集めに行っていた。そしておばあさんは(毎日)川へと洗濯に行っていた」
という感じですね。
実は③④まで今日やる予定だったんですが、それを思うとブログは短い気がしますね。その半分でも十分な量ありますから。
ということで今日やった①②をざっと見直してみてください。
意味がパッと分かるようなら今日のは大成功ですね。
①Il était une fois un vieux bûcheron et sa femme qui vivaient dans un petit village au pied d'une montagne.
➁Le vieil homme allait tous les jours ramasser du bois et la vieille femme allait faire à la rivière.
次もできてます。
よろしければどうぞ。
フランス語桃太郎その2
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