ということで前回は長かったんですが、秦王があまりに国力が圧倒的になったのと周辺国をいじめているので釘を刺すと言った感じの話でした。実は今一番すごいのは秦ではなく斉だよ、と言うという話ですね。
秦王は弁士である中期(ちゅうき)と争論したが勝てなかった。
秦王は大いに怒り、中期は恐れ騒ぐこともなく徐々に去っていった。ある人が中期のために秦王に言った。
「中期というのは驕れる者ですな、幸いなのは明君に会ったがために誅殺されなかったのです。もしも先に殷の紂王、夏の桀王(ちゅうおう、けつおう共に暴君で有名)に会っていれば必ずや殺されていたことでしょうから」
秦王はこれを聞いて、中期を罪としなかった。
・見事なゴマ擦りですが(笑)、でもゴマ擦りというのも決して悪いものではないと思わせる話です。これによって人が死ななくて済んだ、王も機嫌が直った、自分も株を上げられた。そうなるとその人の株が上がったのは妥当だと思わされます。どこまでこの人と中期とが親密だったのかはわかりませんが、それはさておき人が死ぬような事態にはなって欲しくないという思いがあったのかもしれません。
・今回で武王は終わりです。
次回からは昭襄王のくだりに入っていくことになります。
ついでに今回で戦国策は100ページに到達しました。
100/944ですからまだまだ先は長いですね(笑)
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