新戦国策1-25、周最(しゅうしゅ)が金投(きんとう)に斉を攻めない方がいいよ、秦と戦おうよと持ち掛ける話






 ということで前回は周最(しゅうしゅ)の思惑を持ったある人が趙の金投(きんとう)に、韓・魏を攻めるように言うという話でした。今回の話は「周最は金投に言った」で始まるわけですが、前回を踏まえると直接言った可能性もありますが、「周最が金投に、誰かに言わせて言った」という感じで読み解く方が正確なのかもしれません。


 周最は金投に言った。
 「貴公は、秦に同盟できることを頼みとしてあの強い斉と戦っています。戦いに勝てば、秦も斉を収めることになり、この土地を秦が封じて趙に多く割くことがないようにし、そして天下の諸侯同士の戦いを許すこととなる(その疲弊に乗ずるつもり)でしょう。
 勝たなければ趙の国は大きく損なわれることとなり、秦の言うことを聞かないわけにはいかなくなるでしょう。秦が韓・魏の上黨、太原(じょうとう、たいげん)を取れば、韓と魏の西側は秦の土地となります。そうなると中華の西半分は秦の領有となり、斉・楚・三晋(韓・魏・趙)への命令を制することとなるでしょう。こうなれば趙の国を覆すこととなり、貴公の身も危うくなりましょう。これでは一体何のための計でしょうか(つまり秦と同盟し斉と戦うのは愚策ですと言いたい)


 ・ちょっと一行目ですね。
 注には「封」は「厚」であるとありました。趙と斉の戦いが終わった後に秦が「斉の力を厚くする」とありましたが、これの意味がよくわかりませんでしたが、要するに趙と斉とが戦った後に秦が出しゃばってきて、斉の土地を斉に与えるように取り計らうと。これによって趙の勝利を無効化しようという話ですね。本当は関係ないんだけど出しゃばってきて、論功行賞を行い、土地を斉の人に与えようとしてくると言おうとしているものだと思います。

 結論から言えば、反秦としてみんなでまとまろうということを周最(しゅうしゅ)は言いたいということです。趙と斉とで戦ってどうなるものかと。それなら全員で反秦としてまとまろうと。まあ周としては常に秦に圧迫されていますし、そこが常に念頭に置かれているのでしょう。つまりは、ほんの少し前にいた蘇秦の合従策みたいなことをどうもしているらしいということがなんとなく伝わってきます。しかし恐らくはうまくいかなかった。これというのは、つまり蘇秦のような外交のうまさがないということもあるでしょうし、周の権威があることはありますが、それが事態を進める上での決定打とはなり得なかったことを示しているともいえるでしょう。


 ・蘇秦にしろ周最にしろ、鍵となるのは斉の湣王(びんおう)になると思います。
 湣王
 あまりいい話を聞かない王ですね。孟嘗君と仲が悪く追い出したことでも有名です。また、燕の楽毅によって二城以外すべて奪われたこともありました。これで重要だったのは「斉というのは強国だ」というイメージが大きく崩れたことにあるでしょう。自他ともに認める強国でしたが、いざ燕と戦ってみると脆くも敗れる。燕が強かったのもあれば、各国の同盟軍が強かったのもあるでしょうが、まさかここまで斉が弱いとはというのはあったのではないかと。その後元に戻りますが、斉の人の「俺たちは斉だ」という鼻っ柱の強さはとうとう折れることがなかったというのが重要でしょう。田単という救国の名将がおり、また斉はやはり強いんだという自信を取り戻させた武将がいたんですが、疎ましくなってなんとか失脚させようとしていたようですから。まあそれは後の話なので。


 ・蘇秦はあの手この手で話を進め、各国の宰相を兼任し、反秦の体制を作ろうとしていましたが、同じことを周最もやっているようですがうまくいった試しがありません。結局蘇秦のまずい二番煎じをやって骨折り損しているような印象です。結局のところいかに蘇秦がすごかったのかを遅れて追体験してこうして文書にも残って実感したかというようなことになるのかなと。
 「蘇秦すげー」って話ですね(笑)








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