新戦国策1-9、蘇厲(それい)が兄である蘇秦と周を両方助ける話






 前回は短気は損気ということで、楚王が周を怒ったらそれ止めた方がいいですよと言われるという話でした。


 蘇秦(そしん)の弟である蘇厲(それい)が周最(しゅうしゅ)のために蘇秦に言った。
 「周王に告げ、周最(しゅうしゅ)に担当させ、土地を割譲して魏・趙と同盟することを許可させ、その事実を突きつけて斉王を敢えて怒らせて、斉と同盟するという方法に勝るやり方はないだろう。斉と同盟したことによって、あの強い楚と代わる代わる助けられることとなるだろう。
 周最が土地を割いて斉に同盟しようとするならば、それによって斉と同盟させることの出来る者は貴公であり、土地を割く者は周最となるだろう」


 ・このくだりは非常に難しいですね。訳にちょっと自信がないですが。
 とりあえずこれは蘇厲(それい)という弟が周という国と、蘇秦という兄を助けるくだりとして有名なんだそうです。
 そして魏・趙に土地を割譲して同盟(というか降参)するふりをしつつ、そういう感じになってますよと斉王に告げて激怒させ、じゃあ斉と同盟しますわと。
 だから最初から強国である斉と同盟するというのが狙いということですね。それによって南の強国である楚、東の大国である斉の二か国と仲良くすることができるようになると。まあこの二国と仲良くする……というのがかかっているのは周だけでなく、蘇秦というニュアンスもあるようです。顔を広めておくとか、伝手を作っておくとかそういう意味があるのでしょう。しかしそういう意味で行くと、困っている蘇秦を助ける……というよりは、蘇秦がもっと世渡りとか計算とか計画がもっとうまくいくように助けるという意味合いであって、今あるマイナスを消すというのではなく、プラスを目指しているんだけどそれがなかなかうまくできないから助けるというニュアンスがあるように思います。


 単純に考えるなら、蘇秦が合従策(がっしょうさく)を唱えたことは有名です。秦が東に向かってこようとするなら、残りの六国で同盟して秦に対抗しようということですね。そうなると蘇秦は六国の宰相を兼務して、各国の調和と協調のために働くと。後々確かにそうなるわけですが、そういう計画が既にあって、でもそれを実現するにはなかなか難しいよね、という前提があると考えるとこのくだりの意味はよくわかります。まあちょっとそれだと単純化しすぎで、他の意味合いがある可能性を消すことになるかもしれませんが。


 ・あと個人的に気になったのが、周最(しゅうしゅ)ですね。これ西周のくだりでちょくちょく出てきていた西周の公子になります。太子にしてはどうか、いやそういうのは妥当だけどはっきりそう言わないのは何か理由があるのだろうとかそういう話がありました。で、その西周の太子となるかどうかという人がなぜこの東周のくだりで出てくるのか。はっきりしたことはわかりませんが、とりあえず言えることはこの人についての記述はあやふやなものが多く、信憑性が疑われていると。このくだりを見ているとなんとなくそうした事情が分かるような気がします。
 なぜか西周の公子だった周最が東周で出てきているわけですが、まあ細かいことは気にせずに読んだ方がいいんだろうなということですね(笑)
 一応周最のウィキペディアです。

 ふりがなが「しゅうさい」となってますね。恐らくこれが正しい気がします。「最」って「シュ」って読まないと思いますので。まあ本にそう載っているので、私もそれをそのまま書いてますが。


 今回こちらのURL参考になりましたので貼っておきます。





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