差別と区別考察






 たびたびやってますね。
 もうこれカテゴリに分けていい気がする。まあ気が向いたらやります。


 ・15年くらい前に身近で結婚話が出ていたのだが、その話はなんとなく消えてしまった。
 当時なぜ消えたのかよくわからなかったのだが、延々考えてきた末にいろいろ見えてくるものも増えた気がする。


 それというのは様々な考え方をすることができるように思うのだ。
 やれ相手(というかうち)の人に気に入られるようにするってことができなかった、つまり攻略法的な方向性が足りなかったとか。
 あるいは学生でまだ未熟だったからダメだったとか。
 私自身もこれに関しては様々に考えてきた気がする。
 この話の本当の根っこというのは「区別ではなく差別」だったのではないかと考える。差別という言葉をここで使うと「マジか、あの差別か」的になると思うけどそういう意味ではない。


 ただ、ここで二人が主役であって二人が話し合って決めるべきだ、という方向性というのは相当新しいし少なくともここではそういう話が入る余地はなかった。人と人が話し合ってわかり合う、というのはすなわち「ダメだ」というのを話し合って方向性を変えるというような話だからそれは区別の話であり、区別されるような区分がそこでなされているということになる。
 ところが話し合っても分からない、分かり合えない段階というのはこの社会に往々にしてある。その段というのは目に見えないけども、しかし確かにある。そこには圧倒的な断絶があり、すなわち段があり、少なからぬ高さの高低がある。その差というのは例えば階段やエレベーターを使って埋められるようなものではないし、当然歩み寄る余地がない。断絶があるのだ。物理的に歩み寄ることができないような状態がある。こういうところにあるそれは何か、と考えた際に恐らくそこにあるのは差別の芽のようなものなんじゃないかとふと思ったのだ。そこには歩み寄る余地もなければ、話し合って「No」を「Yes」に変えるような余地もない。どれだけ話し合おうとも尽力しようとも変えようがない。
 石頭や頑固というのであれば誠意を尽くせば歩み寄ることはできるわけだからそれは「できる」「できない」という区別の問題であるのだが、この問題はそうではない。


 ・となるとつまりこういうことになる。
 話の次元は「個」と「個」であり、二人が主役だと思われがちだが、ふとした瞬間に出てくるのは、主役はあくまで「家」であり「家」と「家」の問題であるというその前提の違いなのだ。そもそも前提がそうして「家」と「個」とで違っている、ところが我々はついそれを「個」の問題であり話し合えば解決できるかのように考えてしまうが、問題の本質は違うと。「家」の問題なんだと。その「家」の問題を「個」の問題だと錯覚し、解決しようとした。つまり解決できる問題だと思い込んだ、そこに悲劇があったのではないか。
 「家」の問題である以上、当然「家」の問題を解決しなくてはならなかった。この「個」側と「家」側との埋まらぬ溝、全く異なる次元、これこそが差別であるのではないのか。この差を「区」として同列に扱う態度のうちに既に問題解決の本筋から外れるべき過ちがあったのではないかと思ったのである。


 ・そうして思うことには、この世界には様々な「差」がある。親兄弟、社会、隣のおっさんや赤の他人など様々なカテゴリがあるのだが、絶対に埋められないことの一つが親兄弟の溝ではないかと思えるのだ。まさか親子が次の瞬間に逆転するようなことはこの世に皆無、とは言わないまでもまあないだろう(あったら教えて欲しい(笑))。それは「区」の問題ではなく明らかに断絶であり、「差」の問題なんだけど例えばこの「親と子」というカテゴリを「区」として同列に扱うことが間違っている。
 ここに恐らく錯覚がある。庇護する者とされる者というカテゴリに最初から収まっている2つを同列に扱うことはない。片方が庇護しているならもう片方はされる者であり、それは生涯を通して変わらない。親が庇護するか、大きくなった子が庇護する側に回るかである。事態というのは最初からそういう色合いを帯びているものを外して見る、ということは恐らく問題への認識を見誤る結果を引き起こすし、現に引き起こしている。

 ・ここで言いたいのはそこには圧倒的な「差」があるわけだし、その「差」をまずは認識しましょうということである。
 「絶望して諦めろというのか」ということではない。
 ここにある事柄、即ち「区別ではない、これは差別なのだ」ということをまず認識し、それを受け入れたうえで、違った角度から処することのできる問題というのは本来あるのではないか、あっていいのではないかという提言である。またこういうアプローチの仕方によって違った様相と取り組み方ができることもあるのではないかということでもある。









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