レオンで英語25日目、仕事をするマチルダの話





 ということで25日目です。
 レオンと一緒にお出かけしたマチルダでしたが、うまくいって対象の家に忍び込むことに成功します。
 その家にはある程度まとまった規模の麻薬製造キットがありました。
 麻薬製造キットで検索するといろいろと出てきますね。



 電子レンジにドライヤーなんてすごいなと思いましたけど、考えてみれば精製が容易くなれば安く手に入る……そういう方向性というのはこのレオンでも一応こうして指摘されているんだろうなと思います。大々的なものではなく、小規模で持ち運びがしやすく、家で簡易に組み立てて使うことができると。
 いろいろ見ていたマチルダが目を止めたのはこのキットですね。もしかしたら似たものがマチルダの家にもあった時があるのかもしれませんし、そうでなければ「あ! これは」とはならないような気もします。

 
 L:
 T:
 L:


 銃を組み立てるマチルダ
 T:
 
 M:


 マチルダが撃つ
 右の腹部に当たる
 L:

 腹の真ん中に当たる
 L:

 (自分の胸を差して)
 
 
 
 M:
 L:
 T:


 ここで二発撃つレオン
 銃を分解するマチルダ
 L:


 アルコールを手に取るマチルダ
 L:
 M:


 考え込むレオン
 アルコールをぶちまけるマチルダ、そのまま火をつける
 顔を覗き込むレオン
 M:
 L:


 さて、今回いかがでしょうか。
 そこまでストーリー的には重要ではないというかレオンがよくやる仕事をマチルダに教えてる、場面という感じですが、英語としては結構面白いところが多々あるように思います。
 ということでここから字幕を付けます。




 
 L:
 早く離せ
 行け あっちへだ
 T:
 撃つな よせ
 L:
 君の出番だ 


 銃を組み立てるマチルダ
 T:
 
 なあ 聞いてくれ
 俺のヤクじゃねえ

 M:
 少し左へ

 マチルダが撃つ
 右の腹部に当たる
 L:
 とどめを刺せ

 腹の真ん中に当たる
 L:
 とどめの一発で心臓や肺を撃たなきゃダメだ 

 (自分の胸を差して)
 
 
 
 この辺だ 分かるか?
 1発目で動きを止め
 2発目で殺せ
 顔は絶対に撃つな
 人相を分からなくすると
 依頼人から金をもらえない
 いいな? 

 M:
 顔は撃たない
 L:
 よし 仕事道具をしまえ
 T:
 何のマネだ 

 ここで二発撃つレオン
 銃を分解するマチルダ
 L:
 サイレンサーで何発も連射するときは布を巻け
 サイレンサーが加熱するから
 濡れた黒い布を巻くんだ

 アルコールを手に取るマチルダ
 L:
 何する気だ
 M:
 ”女と子供以外は”と
 この麻薬は女や子供も殺すわ

 考え込むレオン
 アルコールをぶちまけるマチルダ、そのまま火をつける
 顔を覗き込むレオン

 M:
 もう大丈夫ね
 L:
 行こう



 ということでここから解説に行こうと思うんですが、その前にちょっと二つ見ておきたいんですよね。
 映画から直接音源を取ってます。


 一つ目は「easy」という言葉についてです。よくある「簡単な」という意味ですけど、これいろいろな場面で使います。
 例えば鳥をかわいがったりしてる人が「はーい大丈夫だよー」みたいな場面で「easy~that's a good bird~」みたいに言うことがあったりします。「いい鳥だねー」みたいな感じですね。
 かと思えばこれみたいに「EEEEasy!」みたいな、頼む、撃たないでくれ!みたいな場面でも使われます。
 
 「落ち着け!」とか「リラックス!」みたいなのが近いでしょうかね。
 こういう場面で「easy」なんだなってのが重要かなと思います。


 もう一つは超長い説明ですね。
 今回はレオンがマチルダにいろいろと解説をするわけですが、その解説が一体何を言っているかというのが重要です。長文を聞くことと一体何を言っているかということで、今回はみるところがありますね。
 なんと二分近くも喋ってます(笑)
 映画で見るのとはまた違った面白さがあるかなと思ってます。
 


 この二つって英語の能力を伸ばすのに結構有効なんじゃないか、と思いましたのでちょっと挙げてみました。


 ということでここから解説です。


 
 L:
 Here it's OK, let it go.I said let it go.Move, move over. 
 「行け。
 オレは行けと言ったぞ」と言ってます。
 対象のおじさんは銃口を口にくわえてましたが、あまりの恐怖に腰が抜けて口も力が入りっぱなし、銃口から口を離すことができずにいます。
 move overは「向こうへ行け」という意味もあるようですが、「詰めろ」という意味もあるようです。「窓側に詰めろ」という意味でこのmove overを使っていると思った方が正確ですね。



 T:
 Easy ,easy.
 でこのeasyですね。
 「気楽に、リラックス!」という意味合いで使われてますね。
 
 そんな重要な場面でもないとは思いますが、このeasyの語感を覚えるというのはかなり重要な気がしますね。
 あーeasyってこんな感じなのかと。


 L:
 Go ahead,your turn.


 銃を組み立てるマチルダ
 T:
 
 Help me,please help me.Hello,sir.Sir?
 Sir,sir,it's not my dope.

 dopeは「ヤク」ですね。


 M:
 A little left,please.


 マチルダが撃つ
 右の腹部に当たる
 L:
 Now the security shot.
 「今だ、とどめを刺せ」というのがこのsecurity shotのようです。
 でも探してもsecurity shotでとどめを刺すというのは出てきませんね。
 shotが名詞となりますので、形容詞としてのsecurityとすれば「安全な、安心な、無事な」という意味ですね。
 まあこういう言い方もあるんだろうなとは思いつつ、検索すればなんか引っ掛かりそうなものなんだけどなあと思いつつ先に進もうと思います。



 腹の真ん中に当たる
 L:
 No,the second goes higher on the chest,aim for the heart and lungs.
 (自分の胸を差して)
 日本語でも「チェスト」ってありますよね。「胸、胸部」ですね。
 とどめを刺そうと思ったら「胸以上を狙え」と言おうとしています。
 aim for~で「~を狙う、目指す、目的とする、(銃などを)向ける」という動詞ですね。これなんとなくちょくちょく見かける気がします。



 
 
 
 There,right there,you see?
 The first shot takes him out of order and the second finishes him off.And never in the face.If you can't recognize the client,you don't get paid,cause then you could take out anybody and say you did the job.Got it?


 out of orderで「故障する、故障中」ですね。ここでは「調子を狂わせる」という感じが強いかと思います。
 「一発目で故障させて、二発目で仕留めろ」
 finish offで「とどめを刺す」ですね。先ほどsecurity shotが出てましたが、これはかなり例外なんでしょうね。全然出てきません。
 「とどめを刺す」は探すとfinish offが真っ先に出てきますね。


 recognizeは「~を認める、認識する」ですね。
 日本語でも「クライエント」と言いますが。
 この文章では「顔は狙うな。お前がお客さんを認識できなければ、お前は報酬をもらえない」と言っています。
 つまりこの「クライエント」というのは頼んできた人の方ではなく、「頼まれた人」という意味だろうなと思われます。
 頼まれたその人の顔を傷つけると、認識できなくなり、報酬をもらえなくなることがあるのだと。


 これ、主語がyouであるのに違和感がありますね。
 日本語で言えば
 「もしお客さんが認識されなかったならば、」というclientの方が主語になりそうなものですが。
 もしくは「もしお前がお客さんを認識できないようにしたならば、」とかそういう言い方の方が違和感がないなと。


 で、
 If you can't recognize the client,you don't get paid,cause then you could take out anybody and say you did the job.
 ですが仮定法過去ですね。
 現在の事実とは異なる事実を語るということで、対象の顔をもし撃ってしまった場合の話をしています。
 cause thenが途中に入ってはいますが、これつまり動詞のcauseだと考えるとある程度すっきりしますね。
 それまでのを主語として、そのことが「引き起こす」のだと。
 なので、
 「もしお客さんを認識できなかったなら、報酬はもらえない、その後は誰かを連れ出してきて仕事は終わったと言う(伝える)ことになるが、そのこと(顔を撃ったということ)はそういう事態を引き起こすだろう」
 となるかなと(笑)
 仮定法過去と混ざってさらにcauseが現在形なのでいいのかなと思いますが、まあこう訳すと一応スッキリはしますね(笑)


 M:
 Got it.Never in the face.
 got itは「わかったよ」という意味になりますね。

 L:
 OK.Now you can put the tools away.

 put awayで「しまう、片付ける」ですね。

 T:
 What the fuck is going on?Hey mister.


 ここで二発撃つレオン
 銃を分解するマチルダ
 L:


 You see,when you use the silencer a lot,you have to put a piece of cloth here.
 Because it gets very hot and could burn it inside.A damp,black cloth is the best.

 dampは「湿った、じめじめした」ですね。
 「湿らせた黒い布がベストだ」となります。


 アルコールを手に取るマチルダ
 L:

 What are you doing?
 M:

 We said no woman,no kids.Who do you think this is gonna kill?Donkeys and monkeys?
 「女子どもは殺さないって言ってたでしょ。
 この麻薬は誰を殺すと思う?
 ドンキーとモンキー?」

 gonnaはgoing toですね。

 これ、元ネタがあるようです。
 ドンキーとモンキー



 考え込むレオン
 アルコールをぶちまけるマチルダ、そのまま火をつける
 顔を覗き込むレオン
 M:

 Now.It's clean.
 L:
 Let's get outta here.

 outtaはouyt ofですね。
 「~の外へ」という意味になります。


 「麻薬がサルとロバじゃなく、女子どもも殺す」
 というのはマチルダの実感としては非常に強くあったのでしょう。
 父親がやってた麻薬取引で、結果的にはマチルダ以外全員死んでいるわけですから。
 そうして麻薬とそれにかかわって引き起こされる様々な動きをマチルダは自分の視点からよく見ているなと思います。
 そしてだからこそ全部燃やさなくてはならなかった。
 レオンは「女子どもは殺さない」というルールを設けてはいましたが、麻薬を燃やそうとまでは考えていなかった。ある意味ではいかにも普通な、ある意味ではよくあるルールのようでしたが。
 マチルダのようにこれは女子どもを殺すというところまでは思いが至らなかった。
 それを「勝手なことするな」と言えないほどにマチルダの行動から正当性を感じたのでしょうし、またその重要さも伝わってきた。
 以前も「あんたはどうでもいいヤツは殺せるくせに、どうでもよくない相手は殺せないのね」と言ってましたけど、そういう思想性と、それを生み出さざるを得ないだけの具体的な背景というものをマチルダはしっかりと持っているなと思いますね。


 さて。
 ということで今日も終わりですね。
 最後にざっと見返して終わりです。
 おつかれさまでしたー。



 L:
 Here it's OK, let it go.I said let it go.Move, move over. 
 T:
 Easy ,easy.
 L:
 Go ahead,your turn.

 銃を組み立てるマチルダ
 T:
 
 Help me,please help me.Hello,sir.Sir?
 Sir,sir,it's not my dope.
 M:
 A little left,please.

 マチルダが撃つ
 右の腹部に当たる

 L:
 Now the security shot.

 腹の真ん中に当たる
 L:
 No,the second goes higher on the chest,aim for the heart and lungs.
 (自分の胸を差して)
 
 
 
 There,right there,you see?
 The first shot takes him out of order and the second finishes him off.And never in the face.If you can't recognize the client,you don't get paid,cause then you could take out anybody and say you did the job.Got it?
 M:
 Got it.Never in the face.
 L:
 OK.Now you can put the tools away.
 T:
 What the fuck is going on?Hey mister.


 ここで二発撃つレオン
 銃を分解するマチルダ
 L:
 You see,when you use the silencer a lot,you have to put a piece of cloth here.
 Because it gets very hot and could burn it inside.A damp,black cloth is the best.

 アルコールを手に取るマチルダ
 L:
 What are you doing?
 M:
 We said no woman,no kids.Who do you think this is gonna kill?Donkeys and monkeys?

 考え込むレオン
 アルコールをぶちまけるマチルダ、そのまま火をつける
 顔を覗き込むレオン
 M:
 Now.It's clean.
 L:
 Let's get outta here.






















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