レオンで英語14日目(ホテルに引っ越すことにしたマチルダとレオン)






 さて、前回はマチルダがやらかして窓から乱射したおかげで引っ越しせざるを得なくなったというところまで見てきました。まあマチルダにしてみれば親兄弟もなく、レオンからも追い出されてはいきなり生活に困る。親兄弟の敵討ちともいかない。そうなればもうこうでもしてレオンを引き込んで運命共同体にでもならなくてはというのがあったでしょう。あるいは「ここに住んでるこいつは掃除屋やってんだぞ」とバレればレオンとしては商売あがったりなわけで、その意味では「レオン、てめえは私の足元見たつもりかもしれねえが私だっててめえの足元見てるんだからな」と強気に脅したと言えるかもしれません(笑)


 さて、二人はホテルに仮住まいすることになります。まずはホテルのフロントであいさつをしなければなりません。どのようになるでしょうか。
 レオンとマチルダにフロントのおじいさん加えますので、このおじいさんをフロントでFとします。


 M:
 おじいさん、レオンの持っている楽器の入れ物に目をやる
 F:
 M:

 おじいさん、この言葉とハキハキ喋るマチルダに感銘を受けた模様
 F:
 M:
 F:


 レオンに紙を出す
 F:


 戸惑ってフロントのおじいさんの顔を見つめるレオン
 M:
 これに無言でうなずくレオン


 M:
 これに満面の笑顔のフロントのおじいさん


 F:
 M:
 F:


 とりあえずうなずくレオン
 おじいさん急に顔色を曇らせる
 F:
 フン、と吐き捨てる
 L:
 F:
 上階へ上がるレオン

 M:
 410号室に入るレオン
 徹底的にチェックする
 M:
 チェックが終わり、坐る
 M:
 L:
 M:
 L:
 M:
 L:
 M:
 レオンの前にマチルダがやってくる

 M:
 L:
 M:
 L:


 しばらく考えるレオン
 L:
 M:


 さて、今回はいかがだったでしょうか。
 本編とはあまり関係がないというか、これと言って重要なところがないだけにかなり世間話的なのが続きますね。
 とはいえこういう意味のない会話というのも重要かなと思います。
 あーそんな大して重要な意味ないのね、と思えれば気楽に聞けますからね。

 ということで日本語訳を付けてみます。





 M:

 おじいさん、レオンの持っている楽器の入れ物に目をやる
 F:
 部屋で楽器を?

 M:
 練習しなきゃならないの
 ジュリアード音楽院を受けるから

 おじいさん、この言葉とハキハキ喋るマチルダに感銘を受けた模様
 F:
 10時以降はダメだよ
 M:
 わかったわ
 F:
 迷惑にならないよう
 一番奥の部屋を

 レオンに紙を出す
 F:
 ご記入を

 戸惑ってフロントのおじいさんの顔を見つめるレオン
 M:
 パパ
 記入は私にやらせて

 これに無言でうなずくレオン
 M:
 すぐ書き込むわ

 これに満面の笑顔のフロントのおじいさん
 F:
 4階だよ
 M:

 F:
 利発な娘さんですね

 とりあえずうなずくレオン
 おじいさん急に顔色を曇らせる
 F:
 私の子供とは大違いだ

 フン、と吐き捨てる
 L:
 ちょっと置かせてくれ
 F:
 どうぞ
 上階へ上がるレオン


 M:
 410号室に入るレオン
 徹底的にチェックする
 M:
 嫌いな子の名を書いたわ
 とばっちりは彼女に

 チェックが終わり、坐る
 M:
 済んだわ 
 L:
 何歳だ
 M:
 18よ
 L:
 18?
 M:
 免許を見る?
 L:
 いいよ
 もう少し若く見えた
 M:
 ありがとう

 レオンの前にマチルダがやってくる
 M:
 あなたみたいになりたいの
 強く賢い人間に
 L:
 M:
 まだ子どもだけど
 基本は学べるわ
 理論はね
 どう思う?
 理論だけ
 必要なの
 気持ちの整理も
 L:
 俺に必要なのは……

 しばらく考えるレオン
 L:
 ミルクだ
 M:
 持ってくるわ


 けっこう言ってることと字幕の間のずれが大きいなという印象ですね。
 まあ違っててもそこまで問題にならないといえばならないので、まあいいか。
 ということで以下解説です。



 M:


 おじいさん、レオンの持っている楽器の入れ物に目をやる
 F:
 expect to~で「~を「期待している、望む、要求する、するつもりである」という意味ですね。
 「このホテル内でそれを使うつもりかね」という感じです。
 または
 「このホテル内で楽器を使うの?」
 でもいいかなと。いかにもそれは勘弁してほしそうな様子です。
 ついでにこれもDoから始まらない疑問文ですね。


 M:
 ジュリアード音楽院はこちら
 なんと才能があれば小学生~でも取っていると。ただし土曜日のみ。



 おじいさん、この言葉とハキハキ喋るマチルダに感銘を受けた模様
 F:
 do not use itとかなしですね。
 not after tenで10時以降はダメだと。
 huh? はOK? みたいな。
 いいね? とかどういう感じですね。


 M:
 F:
 put人at場所ですね。
 「人をどこそこに配置する」
 あなたをこのホールの奥に配置しますよと。
 そうすればあなたは誰からも邪魔されないでしょうと言ってます。
 そういう結果を意図していたのかはわかりませんが、一番奥まった場所で一番安全、誰かが来てもすぐにわかる、隣室も少ない。そういう部屋を望んであの楽器のケースをわざわざ用意したのかもしれません。通路の真ん中だと最悪の場合四方八方敵だらけになりかねないですからね。
 そしてそれによって最高の結果を引き出す、だとすればこの思惑とこの工夫とその結果は、考え得る限りでの最高の結果を引き出したと言えるのかもしれません。マチルダの交渉の巧みさもあったのでしょうが。


 ついでですが、so that はin order thatに置き換えられるという話がありましたのでこちらにリンクを貼っておきます。



 レオンに紙を出す
 F:


 fill outで「記入する、書き込む」ですね。
 ただこの場合「fill those out」だと。thoseはthatの複数形ですね。
 「fill that out」と「fill out that」の違いはどこにあるのか。


 これ、fill自体は中1レベルらしいですけどこれの説明って非常に難しくないか? と思いましたね。
 探しても出てこないし(笑)
 ということでここで解説でも考えてみます。


 一応fill outはこれで一つのフレーズで「~を記入する」という意味になります。
 で、fill inだと「空欄を埋める」とか、「必要なところだけを埋める」という意味になるようですけど、fill outだと「基本的に必要なところを全部埋める」というニュアンスになるので、微妙に違いがあるようです。
 で、fill outはこれで成立しているので、fill out thatでこれで「必要なところを埋める」という意味になるのだと。
 一方fill that outに関してはfill thatなんですよね。
 容器に水を注ぐとかでとにかくそれをいっぱいにするんだと。
 fill the bottle with waterとかいう表現もありますね。「水で」はwithを使うんだと。
 まあそういう感じで「fill that」なんですね。じゃあ どこまで満たすのかといえばoutまでなんだと。
 outといえば名詞で「外」だし、形容詞で「遠く」「遠く離れた」という感じになりますが、まあここは名詞で考えていいんじゃないかなと。外までということは、中はギチギチに満たさなくてはならない。そういう意味での「make O C」とかありましたけど、「fill O C」的な感じで考えていいんじゃないかなと。
 まあどちらにしろ言いたいことは同じで「書け」ということですが、まあ多分ここを分析するとすればこうなるのかなと思います。また詳しくわかったらどっかに書こうかなと思いますが(笑)
 あんまり大きく外れてても悲しいものがありますが(笑)、まあ多分こんな感じでいいのかなと思いつつ先に行きます。




 戸惑ってフロントのおじいさんの顔を見つめるレオン
 M:
 また出てきました。
 先ほどは「fill that out」でしたがこれは「fill them out」ですね。
 どちらにせよ目的格で「~を」ですね。
 ただ、これは先ほどの「make O C」っぽいような感じがしますね。
 make me happyで「わたしをハッピーにする」になりますが。このmeも目的格でわたし「を」なんですね。


 check into~で「~に記帳する、記入する、ホテルにチェックインする」となります。
 チェックインは日本語でもいいますが、英語ではチェックインじゃないのかと思って調べてみたらありました。


 check inは一つの自動詞となるのに対し、chack intoは他動詞となると。
 これによってcheck in at the hotelとなるのに対してintoはそのままthe hotelと続けることができる。
 なるほどこれはわかりやすい。

 「Oh,Daddy,can I please fill them out!You know how I like to check into hotels!」
 いかにもちょっと背伸びしたい子どもが書きたい書きたい! とやってるかのようにやってますが、その実はレオンは読み書きができないというのは前述のとおりです。



 これに無言でうなずくレオン
 M:


 これに満面の笑顔のフロントのおじいさん
 F:
 M:
 F:


 ガールの発音て「ゲーア」って感じですね。
 「You're lucky to have a little girl that's interested in things!」
 「利発な子だ」と訳されてましたが、「なんでも興味のある子」だと。
 自分から率先してやる、ということがここではinterested in~「~に興味がある」という表現をされてますね。


 とりあえずうなずくレオン
 おじいさん急に顔色を曇らせる


 F:
 「I have a kid seventeen,does nothing all day long.」
 「わたしには17になる子供がいますけど、一日中何もしやあしません」
 おじいさんの本音であり愚痴が出ていますが。
 でもこれって奇妙ですよね。
 つい先日まではマチルダだってその親にぶたれてましたし、まったく宿題終わったら家の手伝いでもしやがれと殴られてました。それがところ変われば評価も変わる。このおじいさんはマチルダを好意的に評価しています。マチルダの演技があったにせよ、皮肉なものを感じずにはいられません。


 フン、と吐き捨てる
 L:
 leave O Cですね。
 「OをCのままにしておく」んだと。
 「私のスタッフが上にもっていくまでここへ置いておいてもいいですか」
 と。

 F:
 of courseですが、ふとof course notという表現を思い出したので。
 これちょくちょく見かけたなあ。

 どちらも「もちろん」ですが。
 こちらのページに詳しく紹介してありますね。

 She doesn't want to leave.に対して
 「Of course not.」と答えたのだと。
 正確には
 「Of course you don't want to leave.」
 なのでそりゃそうだとなるところですが、これが「Of course not」なんだと。of courseと使いたくなるところですが。


 他にもいつか出しましたが
 Do you mind if~?「~したらイヤじゃないですか」
 という表現に対して
 「Of course」だと「もちろんイヤですよ」となるんだと。
 「Of course not」で「もちろんイヤじゃないですよ」となる。

 「ここでタバコ吸ったらイヤじゃないですか?」
 「もちろんですよ」→Of courseと言いたくなるところですが、全然違う結果になるというわけですね。



 上階へ上がるレオン
 M:
 410号室に入るレオン
 徹底的にチェックする
 M:

 「I'm putting the name of a girl in my class who makes me sick.If things get hot,she'll take the heat.」
 さらっと言ってますが、結構大変な内容ですね。
 マチルダをイジメていた子がいたこと、それによってマチルダは病んでいたということ。
 そしてその子への復讐としてここでその子の名前を書こうということ。これがおおやけになったら彼女は大変だと思っていること。
 短い文章の中でいろいろなことがわかってきます。
 さっきのおじいさんのべた褒めはどこへやら。


 マチルダの中には、例えば義理の母とか義理の姉への感情もありましたが、痛い目に遭わされたから復讐してやるとかそういう気持ちが非常に強いですね。
 そして「これがばれたらあいつは炎上だ……」とか考えてほくそ笑んでいる。


 でもマチルダはわかっていないんですね。
 ばれたら、その時は自分も一緒になって炎上しかねないということが。
 「人を呪わば穴二つ」といいますが、自分もその穴に入るということがどれだけわかっているか。
 レオンと一緒に行動し、レオンから力を手に入れさせてもらう。
 でもその力は相手だけではなく自らをも滅ぼしかねないものだと。その意識が希薄な様子が伝わってきます。




 チェックが終わり、坐る
 M:
 L:
 M:
 L:
 M:
 L:
 M:


 レオンの前にマチルダがやってくる
 M:
 マチルダには驚くほどレオンへの敬意の気持ちがあります。
 読み書きができないとかそれをさげすむことを考えている節はありません。
 むしろそうでありながらもここまでたくましく、しかも掃除屋一筋でやってきていることへの憧憬と経緯があるのかもしれない。
 読み書きができないというハンデがありながらも、ここまでできるものなのかと。


 強引なやり方でアパートから叩き出してましたけど、あれですら仕方なかったのだと。
 そう、それですらレオンへの敬意の表現であり、腹をくくったことを示せているのかもしれない。



 L:
 M:


 L:
 しばらく考えるレオン
 L:
 M:


 ということで今日はここまでとします。
 特に◎つけるところがなかった気もしますがまあいいか。
 最後にざっと見て終わりとしましょう。
 おつかれさまでしたー。



 M:
 Hi.

 おじいさん、レオンの持っている楽器の入れ物に目をやる
 F:
 You expect to use that in this hotel?


 M:
 Mister,I have to use it because I have an audition at Julliard next month and I have to practice.
 おじいさん、この言葉とハキハキ喋るマチルダに感銘を受けた模様
 F:
 OKOKOk,but not after ten,huh?
 M:
 OK,I promise.

 F:
 I’ll put you at the end of the hall,so that you don't disturb anyone huh?
 レオンに紙を出す
 F:
 Could you fill those out please?


 戸惑ってフロントのおじいさんの顔を見つめるレオン
 M:
 Oh,Daddy,can I please fill them out!You know how I like to check into hotels!
 これに無言でうなずくレオン
 M:
 Thanks,Pop!I'll bring these back in a minute.
 これに満面の笑顔のフロントのおじいさん
 F:
 The fourth floor.
 M:
 Thanks,mister!
 走り去るマチルダ


 F:
 You're lucky to have a little girl that's interested in things!
 とりあえずうなずくレオン
 おじいさん急に顔色を曇らせる
 F:
 I have a kid seventeen,does nothing all day long.
 フン、と吐き捨てる
 L:
 Can I leave my plant here while I take my stuff upstairs?
 F:
 Of course.


 上階へ上がるレオン
 M:
 Hi.
 410号室に入るレオン
 徹底的にチェックする


 M:
 I'm putting the name of a girl in my class who makes me sick.If things get hot,she'll take the heat.
 チェックが終わり、坐る
 M:
 There,finished.
 L:
 How old are you?
 M:
 Eighteen.
 L:
 Eighteen?
 M:
 You wanna see my license?
 L:
 No.You just look a little……younger.
 M:
 Thanks.


 レオンの前にマチルダがやってくる
 M:
 Leon,I want you to teach me how to be like you.I wanna be strong like you,smart like you.
 L:
 Mathilda.
 M:
 I know I'm not strong enough yet,but I could learn the basics,the theory.What do you think?Just the theory.I need this,Leon.I need time to get my head together.
 L:
 Yeah.And I need……


 しばらく考えるレオン
 L:
 ……a drink.
 M:
 Don't move!I'll go get you one.








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