仮痴不癲(三十六計27、併戦③)






 仮痴不癲(かちふてん)……「痴を仮るも(ちをかるも)癲せず(てんせず)」
 →文字通りの意味:愚か者を装ってはいるが、狂っているわけではない。




 ・解説……偽って何も知らないふりをし、何もしない方がへたに知恵者ぶったり軽率な行動をするよりよほどいい。それはあたかも雷が鳴りつつもいまだに雨を降らさず、じっと時を待つかのようである。「静にして機を露わさず。雲雷は屯なり(ちゅんなり)」。
 ・解説の解説……これは『周易』の中にある表現。雷が鳴って、これから雨を降らそうという兆しを表している。物事を成すに最適な時期の到来をじっと待つという意味。



 これは劉備が曹操の下にいた時の話がまさにぴったりくる話ですね。
 飛ぶ鳥を落とす勢いで権勢を増していく曹操に対し劉備はその客将でしかない。劉備は曹操ににらまれないようにと日々畑仕事をしているが、ある日二人での酒宴に呼ばれて英雄の話をする。曹操はこの時代に英雄と呼べる人物はふたりしかいない、「君と余だ」と言って劉備は曹操にそこまで警戒し恐れられていたのかと気付き、雷が落ちたので雷が怖いふりをして、曹操になんだ大したことないなと思わせようとしたと。その後曹操の下から離れて独立し、蜀を建国して皇帝にまでなっていくわけですが。


 
 畑仕事をする、雷に驚く。いかにも愚か者にも見えるが、単純に頭がおかしいというわけではない。大望があり、なすべきことがある、それがわかっているのだから今は我慢の時だと忍耐する。
 「ならぬ堪忍 するが堪忍」という言葉がありますが。忍耐というものは本当にツライもので耐え難い、だけどそれを耐えてこそ本物の忍耐であると。むしろ虎視眈々とその時期を伺っている、その様はいかにもトロく愚鈍にも見えるが、実際には一旦時を得れば水を得た魚のようになるのだと言えるでしょう。「臥龍点睛」でいうところの目に色が塗られた瞬間に龍となって飛翔する。そうしたものを考えて、我慢するときは我慢する時だと自分に言い聞かせる。そうしたものがこの言葉にはあるように思われます。




 →教訓:「ならぬ堪忍 するが堪忍」≒「虎視眈々」→「臥龍点睛」へ

















この記事へのコメント

にほんブログ村 ゲームブログ ゲーム評論・レビューへ
にほんブログ村
PVアクセスランキング にほんブログ村

人気ブログランキング