釜底抽薪(三十六計19、混戦①)






 釜底抽薪(ふていちゅうしん)……「釜底(かまぞこ)より薪(たきぎ)を抜く」
 →文字通りの意味:煮えたぎっている釜からたきぎを抜く。
 →広がった意味:最も根本的な解決をする。


 ・解説……その力と敵対せずしてその勢いを消すのは、「兌下乾上(だかけんじょう)」の象(しょう)であるといえる。
 ・解説の解説……兌下乾上の象(しょう)とは兌が下にあり乾が上にある、すなわちこれは「柔よく剛を制す」とされるものである。これに打ち勝つには剛にそのまま打ちかかってはならない。火炎や熱湯に直接立ち向かってはならない。熱源となっているたきぎを抜いていくことで炎を鎮火させていくのである。
 ・さらに解説……目の前の現象に圧倒されるのではなく、根本的な問題に思いを馳せ、それによって問題を解決する。



 古代中国ではこの手の解決法は多く見られるように思いますね。
 袁紹と曹操が官渡の戦いで対峙した時には、曹操は数が圧倒的な袁紹に直接当たるのではなく、烏巣(うそう)を強襲し食糧を一気に焼いて有利に立ったわけです。食糧が無くてはそもそも戦いにならないと。
 また街亭の戦いでは馬謖が司馬懿によって山上に包囲されて、水を断たれてそもそも戦いにすらならなかった。
 項羽も戦場では無類の強さを示したでしょうが、彭越(ほうえつ)が背後でゲリラ活動をして物資を焼いた。武器も食糧も続かないことが項羽に持久戦を不可能にさせたわけです。



 あるいはこういう見方もできるかも知れません。
 劉備の配下には関羽、張飛、趙雲と腕っぷしの強い者は大勢いました。しかしなぜか各地で戦って戦って善戦したとしても、最終的には劣勢に追い込まれてしまうと。決して戦い方がまずいわけではない、むしろかなり勝っているはず。なのになぜ最終的には劣勢になってしまうのか。なぜ領土を維持できないのか。なぜいつも客分、居候生活になってしまうのか。民にも慕われてるはずなのに、なぜ領土の維持すらできないのか。これはかなりの謎だったはずです。ベストを尽くして、結果もけっこういいはずなのに、しかし結果的にはなぜかかなりまずいと。


 ある意味この状況を打開したのが諸葛亮だったともいえるでしょうね。荊州を元手に益州を取りなさいと天下三分の計を勧めたわけです。
 根本的解決とは少し話がずれるかもしれませんが、目線をどこに持ってくるか。大局的な視野から見るか、局地戦的な視野から見るかで物事は全く違うのだと。それを明確に示したと言えるでしょう。その後劉備はその言葉に従い、益州を取ったわけです。
 →教訓:うまくいかないときは、目線を変えることも重要。



 ついでに、「混戦」は戦局が目まぐるしく変わる時に用いる計、なんだそうです。



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