李代桃疆(三十六計11、敵戦⑤)






 李代桃僵(りだいとうきょう)……「李(すもも)、桃に代わりて僵る(たおる)」
 →文字通りの意味:桃の代わりにすももが倒れる、少しの犠牲で大きな犠牲を得る。
 →もともとの意味:すももの木が桃の代わりに虫の害にあって倒れること。これから転じて兄弟間の愛のことを指した。後に誰かが誰かの身代わりになる、「肉を切らせて骨を断つ」「損して得取れ」という意味になっていった。



 ・解説……孫臏の逸話。両足を切断された後に斉へ脱出し、田忌(でんき)将軍の下で養生していた。当時馬比べといって馬を走らせて勝ち負けを競う賭けが流行っていた。勝てない田忌に、孫臏はアドバイスをする。敵の上の馬には、こちらの下の馬をぶつけなさい。中にはこちらの上を、下にはこちらの中を当てるようにすれば二勝一敗で必ず勝てます。それに従ったところ、田忌は賭けに勝ち、その勝ちによって孫臏は斉での地位を確立していった。
 →大局的な勝ちのために、捨てるところは思い切って捨てる。



 これけっこう難しい逸話でもあるのかなと思います。上の話は賭け事だし、馬が走るだけの話なのでまだいいのでしょうが。


 三国時代の少し前に公孫瓚(こうそんさん)という武将がいました。隣国の袁紹(えんしょう、後に曹操と官渡の戦いを戦った人です)と戦っていたわけですが、ある時撤退して城を閉めたら、門外に公孫瓚の兵士がまだ取り残されている状況でした。
 兵士たちは仲間を見捨てられるかと出陣しようとしましたが、公孫瓚は「いや、1000の兵を救うために3000の兵が犠牲になるかも知れない。ここは出陣できない」と出陣しませんでした。そして城外の兵士たちは皆殺しに遭いました。
 それを怒った公孫瓚の兵士たちは後日袁紹側に寝返り、それによって公孫瓚は死亡し、勢力は滅亡しました。



 だからこれはうかつに「いいね!」と言えるような代物ではなかなかないのかなと。下手したら肉を切らせて骨を断つ、で勝ちましたが、後日肉が腐って病気になり死にましたということもあるでしょう。
 ここから何が言えるのか。
 そもそも肉を切らせてはならない、そこまでの深手を負ってはならないし、そもそもそういう状況に追い込まれるような事態になった事態で素直に負けを認める。そういうことも大切なんじゃないですかね。
 孫子も「勝ちは別にベストなものじゃないよ、まして勝った後に弱りきって頬ぼされた勢力は少なくないよ」と言っています。余裕をもって対処する。勝った後に果たして勝った自分と負けた相手の差はどこまで開いたか、それを検証する。そもそも勝って滅亡しかねないような状況に追い込まれたら元も子もない、だからそこまで見越す。そういうのが大切なんじゃないですかね。
 →教訓:そもそも「肉を斬らせ」た時点で、けっこう負けている。そういう状況に陥ることがないようにするということの方が大切。



 じゃあ「背水の陣」はどうなのかといえば、それはまたちょっと違うと思いますが。
 今後これで話を膨らませようかな(笑)




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