暗渡陳倉(三十六計8、敵戦②)






 暗渡陳倉(あんとちんそう)……「暗かに(ひそかに)陳倉に渡る」
 →文字通りの意味:敵の注意を別の地点に引きつけておいて、ひそかに別の場所で目的を達成する。



 「韓信は東征の軍を出し咸陽(かんよう、項羽の拠点)を目指した。そこで韓信は秦嶺(しんれい)山脈にかかある桟道の修復工事にかかるが、それは楚軍を欺くためであって部隊は秘かに渭水(いすい、黄河の支流のひとつ)を渡り、陳倉に渡河することに成功した」
 →広がった意味:直線行動すると見せかけておいて秘かに迂回し進行すること。


 ・解説……明確な行動を敵に示し、静かに別の目的を達成する。利益、結果はその行動についてくる。行動は限りない利益を生む。




 ほとんどこれ「勝戦⑥」の声東撃西と同じじゃないかと(笑)
 ただ、それが別のところから攻めるぞーと見せかけて実は狙いは別であり、陽動によって狙う個所を手薄にすると。手薄になった弱い場所を一気に打ち破るというのが勝戦なら、これは打ち破るという意味合いは少し弱いのかなと。
 それよりは陳倉という今後の行動に関わる重要拠点をさっと押さえてしまう。それによって敵よりも少し有利に立つ。戦局そのものを左右するそうな一手を打つ。その意味では攻撃のような直接的な影響と言うよりは、有利な場所を押さえるという間接的なニュアンスもあるように思われます。



 ドラクエ風に表すなら、声東の場合はボスとザコをとりあえず引き離すと。で狙いたいボスの周りの手下を引きはがすことでボスを集中して叩く的な感じでしょう。
 暗渡の方はバイキルトとかスクルトして、こっちを補助魔法で補強して有利にたつっぽい感じがしませんか?(笑)


 恐らく「勝戦」は突き詰めるといかに勝つかなんでしょうけど、「敵戦」はいかにして有利に立つかということに主眼が置かれているんじゃないかなと思うんですよね。
 で、そうしたところで敵兵がぞろぞろと死ぬ、なんてことは全くないわけで。その意味では非常に地味ですけどね。
 じゃあ効果がそんなにないのか、大したことなくない? と一見みえますが、韓信がこうした工作が得意でこうした積み重ねによって連戦連勝し、漢を有利に立たせることで楚を滅亡に追いやったことを考えるとこれは決してバカにできないという事ができるのではないかと思います。
 直接勝つだけが勝ちではないという、いかにも兵法家らしい、韓信らしさが表れているのではないでしょうか。



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