なんと投稿したはずが投稿されてなかったというこの・・・・・・（泣）
とてつもないショックと悲しみとを引きずりながら再投稿します・・・また書くのはなかなかにしんどいなあ。
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戦争の上手い者は、国民の兵役は二度と繰り返しては行わず、食糧は国からは何度も運ばず、軍需品は自国のものを使いはするが、食糧は敵地のものを使う。そのため食糧は十分なのである。
国が軍隊のために貧しくなるというのは遠征の場合に遠くへと食糧を運ぶから起こる事態であり、遠くへ運べば運ぶほど民は貧しくなる。
近くでの戦争ならば物価が上がり、物価が高くなれば民衆の蓄えが乏しくなる。蓄えがなくなれば民は軍役に苦しむことになるだろう。
戦場では戦力が尽き、国内では財物が乏しくなり、そうして民衆の生活費は十のうちの七までが減らされることになる。
国の経費も戦車は壊れ、馬は疲れ果て、鎧兜や弓矢や戟（げき）や盾や矛や櫓（おおだて、ろ）や、補給用運搬用の牛や車などのためにより割かれて十のうち六まで減ることになる。
そのため、智将は遠征したらできるだけ敵の食糧を奪って食べるようにするのである。敵の一釜を奪って食らうのは自分のものを食らう二十釜に相当し、馬に与える豆がらやわらを一石奪うことは、味方のそれの二十石分に相当するものであるといえるのである。
・勝つってことも幾つか種類があるといえるのではないかなと思いますね。
特に日本人は我慢、忍耐、努力に根性、気合とか大好きですから。そうして苦心惨憺して勝ち取った勝利ってのを喜ぶし賛美したがるところが大いにある。勝ってようやく掴み取った勝利に涙を流して喜ぶ・・・いかにも日本人らしい風景と風情がここにはある、それはよくわかってもらえるのではないかなと。
しかしここにある勝利ってのは、それとはおもむきが大分異なっているなというのを感じます。
「楽して勝つ」ってことがここの本旨であるように思います。
・「楽しようぜ」という横着にも似た何かがここから見出されると思います。ムリをしない、できる限り自分の負担を少なくする、その先に勝ちを見出す、見出そうとする、そうしたものがここにはあるのかなと。
そこで気づかされるのは、確かに苦労して掴み取ったその勝利は、その勝利の重みは何ものにも耐えがたい、しかしその勝利は果たして長続きするものであるのかということです。どこまで続くものなんだろうかと。
疲弊し、へとへとになった先で・・・その勝った結果は果たしてどこまで維持されるのか。それはかなり疑問です。つまり、勝った先に待ち受けるものはもしかすると敗北かもしれない。まるで負けるために勝とうとしているかのようにすら見えるかも知れない。
・つまり、勝ちの先に一体何を見出すのか、見出せるのかってことが大切であるのだと思います。勝ちの先に勝ちは続くのか、あるいは負けしかないのか。どこまでそれを見通せるかってことが問われてくる。
目先の勝利のみに一喜一憂してはならないということが伝わってきますね。
・だから楽しようというわけです。楽してできる限り余力を残さなくてはならない。余力ある勝利こそが次に繋がるものであり、だからこそできる限り余力を残さなくてはならない。そのための工夫をしなくてはならないのだと。日本人は基本嫌がるかもしれない、苦労の先にある甘美な勝利に価値を見出すから。「楽して」ってことは罪悪感と横着にしかならないかもしれない。
「奪う」ってことも言いたいんでしょうけれど、まあひとまずは「奪って余力を残す」と解釈してあまり考えないようにします笑まあ昔はだからこそ奪うことがとても重要だったんでしょうね。
・以前に思ったことなんですけれども、魚の世界ってのはすごいものですね。海の中にいる魚を取って食らおうとしたら基本的にめちゃくちゃ腹が減ったヤツとかはそこにはいないわけです。つまりしっかりメシ食ってて充足してると。食いたい時に食らい、エッチなことしたいときにやっちゃってる。自然で普通な状態ってものがどれだけ充足し満たされているのかってことに驚かされたことがありました。それに比べたら人間に捉えられた魚、いけすとかに入れられてるやつは可哀想だなと。腹へってても食いたいときに食らうことができない。これってえらい不自然な状態なんだなと思いましたね。不自然で腹減ってるから栄養も足りてない、したがって味も落ちるってわけですね。
これを思えばなんと自然状態の充実していることかと思ったものです。魚がうまい、そのうまい状態の魚のなんと満たされていることかと思い知らされましたね。
「楽」ってことを突き詰めた先にあるもの、その理想はこうした自然状態なんじゃないかなと思います。そして我慢とか忍耐の先にある不自然を取り払うこと。それがいかにいびつで歪んでいるのかを意識すること。
そう、楽の先にある境地は意外と「普通」、普通な自然状態の海の中だったりするんじゃないのかなと思いますね。
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