菜根譚96、多芸多才(楽毅について)

 「水辺で釣りをするというのはあくまで余事である。そんなことでも生殺の力を持っている。 囲碁は清い趣味である。それというのは同時に戦争の心を動かすものである。 事を喜ぶというのは事を省くことの方がより適切である、ということに及ばず、多芸ということは無芸ということの真実を全うすることには及ばない」  ・ここで言いたいことは釣りであっても殺すという要素があるということであり…

続きを読む

生活習慣病について(目の話)

 すごいくだらない話で申し訳ないんですが、先日の結石以来生活習慣についていろいろ考えています。チリも積もればとはいうものの、そうしてちびちび積もり積もったダメージが身体に深刻なダメージを与えるんだなあとつくづく実感しています。 その一番わかりやすくていい例が目なんじゃないでしょうかね。目ってのは意外とダメージがあるもので。特に髪がある程度長いと髪先が目の周辺をつつきます。でも…

続きを読む

英語を学ばなくてはという切迫感

 急に英語を学ばなくてはという切迫感を感じた、というのはアメリカ行ってエンジニアやってる人の動画をユーチューブで毎日見てるからなんだろう。くっそうらやましい、男なら己の腕と才覚、そして実力一本で生きてみたいよなあ、となんとなく漠然と思っていたが、とうとうキレたって感じだろうか。思い立ったからと行ってすぐできるわけではないが、多分一生にそう何回も思い立つこともないと思うので貴重なことだと…

続きを読む

菜根譚95、深い河は静かに流れる(兵法について語った曹操)

 「山林での楽しみについて語る者は、まだ山林の趣を得ているとは言い難い。 名誉について語るのを嫌う者は、名誉についての情から完全に離れたものだとは言い難い」  ということで前回までは前集ということで、ここから後集ということになります。何がその二つを分けているのかは今ひとつわかりませんが(笑)  ・山林といういかにも静けさの極みであるような趣味があるわけですが、ところが…

続きを読む

菜根譚94、孤(劉禅について)

 「風が安らかで波が静かな中に人生の真の姿を見、味が淡く声が静かなところに心と体の本来の姿を知るのである」  ・本当に見るべきものは喧騒の中にはないのだと。うるささの先に探していくのではなく、静けさの先に見出していくべきものがあると。その方向性を示したものだと言えます。人が100人、10000人と多くなっていったとしてもその先に見出すべきではなく、一人になった時に見…

続きを読む

菜根譚93、苦労の真意(劉備と燕の昭王と郭隗)

 「子弟とは大人の元であり、秀才は士夫の元である。 若い時に火力が足らず、陶鋳が不十分であったならば、後日世を渡っていき朝廷に立つ際に役に立つ器とは成り難いと言える」  ・「若い時の苦労は買ってでもせよ」という話になると思うんですが、この苦労というのもほどほどであれというのは思います。あまりにも苦労しすぎるとそもそも芽を出すことすらままならない事態になってしまう。かとい…

続きを読む

菜根譚92、よく読書をする者(正しい読書とは?)

 「よく読書をする者は、感動のあまり躍り上がる境地に至ることが重要である。そうであって初めて罠に陥ることがなくなる。 よく観察する者は、心和らぎ精神が和らぐような境地に至ることが重要である。そうであって初めて枝葉に囚われるということがなくなる」  ・読書しつつ感動に至る、つまりそこまで深い理解に到達したという実感があるということですね。そうであって初めてつまらないこと、…

続きを読む

菜根譚91、正しく畏れよ(赤壁前夜について)

 「偉い人には敬意の念を持つべきだ。偉い人を畏れればこちらの心が正しさから外れることがない。 偉くない人にも敬意の念を持たなくてはならない。偉くない人を畏れれば傲慢と言われることがない」  ・私は以前軍隊に入ってましたけど、「船を成り立たせているのは士だ」ということはよく言われていました。実際には艦長さんとか偉い人がいて、その序列がもうものすごく強い組織であるのが海なん…

続きを読む

菜根譚90、失脚(李厳の話)

 「士大夫(したいふ、官僚と地主、学問のできる要するに貴族階級)たるものは官位にある時は手紙のやり取りにも節度を持つべきである。人には自分を見難いように持っていき、それによって幸運を逃すことがないようにすることが必要である。 郷里においては、偉そうに振舞ってはならない。人に見易く思われることで、人との旧交を温めやすくすることが必要である」  ・人に見難くすると言うのは、…

続きを読む

タクティクスオウガ㉘自殺としてのドルガルア戦(その後のデニム)

   カチュアを失った後のデニムの姿というのは痛ましいものがある。とても正気を保っていられないようであるし、そもそも正気を保つだけの動機を失ったかのようにすら思える。17歳前後にしてはしっかりしており大人びたものを感じさせるが、デニムのとてつもなく強い責任感などカチュアの死の前には大したものではなかったかのようである。  強い意志も、強い責…

続きを読む

菜根譚90、累卵(范雎の引退)

 「究極に達している人というのは、水が今まさに溢れようとしているがまだ溢れ出ていないようなものだ。ここに一滴の水も加えてはならないのである。 危険な状態にある人というのは、木がまさに折れそうなところでまだ折れないでいるようなものだ。これをもう一押しするようなことはしてはならないのである」  ・「最高」というものが累卵の危うさであるという表現が意外ですね。最高っていうこと…

続きを読む

IQテストの記事を読んで

 まあ以前に自分で書いたヤツなんですけど(笑)、IQテストの本質って問題解決能力だなってのは漠然と思うんですよね。1=◎とか②=△なんてのを一瞬で暗記するもよし、あるいはもっと別の方法があってもいいと思うんですけど、とにかくその問題にとっかかる。で、できる限り早く問題を解く、かつ正確に解くと。 そうなるとこれの究極形ってなんだろうなと思った時に、百マス計算ってのを思い出すんで…

続きを読む

菜根譚89、老成(蜀に逃げる夏侯覇)

 「日は既に暮れているが、それでも夕暮れというのは燃え盛るかのようである。 年も既に暮れようとしているが、柑橘類というのは素晴らしい芳香を漂わせている。 だから末路晩年こそ、君子はよりその精神を百倍する心持ちでなければならないのである」  ・半分納得しつつ、半分違和感も感じますね。 昨今の若いことが良い、という一方的な風潮は違和感を感じることも多いです。人は当然年を取る…

続きを読む

信陵君について

 信陵君は魏の人で、魏王がこの信陵君の兄にあたる人物なのでかなりの高位であり、いってみれば皇族くらいの立ち位置だと考えられます。趙が長平の戦いで負けた後に窮地だから援軍を送ってくれ、と魏が言われている時に信陵君にも手紙がきますが、これで魏軍は出ないが信陵君は行くということが可能になっているわけですから、それこそ魏とは違う独立軍の君主くらいの立ち位置で考えてもいいものだと考えら…

続きを読む

菜根譚88、評論の不在(西門豹について)

 「この世にいるためには、世俗と同じくしてはならない。かといって世俗とあまりにもかけ離れてはならない。 事業を始めるには人に厭われるようではならない。かといって喜ばせるばかりでもならない」  ・これをなんというかといえば「中庸の精神」といえばいかにもすっきりするかのようですが、私はけっこうこれに反対です(笑) 要するに程々なところを絶妙にこの中庸という言葉は埋めてくれる…

続きを読む

孟嘗君(もうしょうくん)と鶏鳴狗盗(けいめいくとう)について(郭隗、楽毅の流れと併せて見る)

 孟嘗君の話を漢文の授業とかでは単発で取り上げることが多いわけだけど、史記を見ていて思うのは、これはあくまで史記という一連の流れの中で孟嘗君(もうしょうくん)というのを取り上げている。ここに意味があるなと。  楽毅(がっき)や郭隗(かくかい)なども同時代の人なわけで、話は郭隗から始まることになるのだが、燕の昭王が斉への恨みを晴らそうと思っていた。何かいい方法はありませんかと…

続きを読む

菜根譚87、猜疑心という安全装置(劉邦と勾践)

 「人から恩を受けてこれが深いものだと言っても報いることなく、恨みを浅いものだと言ってもこれに報いる。 人の悪を聞けば真偽のほどはよくわからなくても疑うことなく、善ならばよくわからなくても疑ってかかる。 これは人という者の常であるが、残酷の極みであり、酷薄の最たるものであると言える。これを戒めとしなければならない」  ・性悪説、というのとは少し違いますが人はとにかく悪い…

続きを読む

菜根譚86、急がば回れ(秦王政と鄭国、韓非)

 「石を磨くということは、まるで百回練磨する金属のようにするのがよい。手短にやろうと思えば深みを出すことはできない。 事業はまるで手間暇かけて作られる高価な弩のように行われるのが良い。軽々しく作っては大した戦果は得られない」  ・人の修養というのも、手軽に最短経路でいけばいかにも効率が良いかのようなイメージがありますが、実際はなかなかそうではないと。「急がば回れ」という…

続きを読む

菜根譚85、小人と君子(呉起と韓信)

 「小人とけんかし相対することをやめろ。小人にはそれに相応しい相手というのがいる。 君子に向かってへつらうのをやめろ。君子とはもともとひいきはしないものだ」  ・これをそのまま取り入れたのが韓信であり、これを受け入れられなかったのが呉起という気がします。そのまま二人の違いだと言ってもいいのかなと。 呉起は立派な剣を背負っていましたが「そんなにいい剣を持っているのであれば…

続きを読む

菜根譚84、マジメさについて(郭嘉の説く十勝十敗論)

 「官職にいる際に重要な二語がある。 ただ公正であろうと努めれば事態はより明らかとなり、ただ清廉であろうとすればそこには威厳が生じる。 家にいる際に重要な二語がある。 恕(じょ、ゆるす心)があれば感情は穏やかになり、倹約に努めれば物事に不足はなくなるのである」  ・解説に「恕」についていい話がありましたので挙げて紹介したいと思います。 孔子が弟子の子貢に言ったのがこの恕…

続きを読む


パソコンランキング